【新型コロナ急拡大】政府の「まん延防止」長野県適用で須高にも影響

2022-01-29 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 政府は25日、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的とする「まん延防止等重点措置」の適用を長野県など18道府県に決めた。県は27日から2月20日まで、飲食店への営業時間短縮、県民の外出・移動自粛、学校には分散登校やオンライン授業への協力などを要請。感染状況を6段階で示す県独自の警戒レベルを「6」に引き上げた。須高地区でも感染拡大が続いており、1月の感染者は27日現在、須坂市207人、小布施町29人、高山村53人、全体289人。重点措置による影響が須高の各方面に広がっている。
 重点措置は全ての飲食店に対して、夜間の営業時間短縮や1テーブル4人以内での利用などを要請している。
 須坂市本上町の日本料理店「旬菜古民家ゆるり」代表の大日方金好さん(66)は「その方針を見て夜の営業を断念した」と話した。
 大日方さんによると、昨年秋からコロナ感染が落ち着き、11〜12月は2年ぶりに活況を呈した。ところが年明けからコロナ感染が急拡大。客足が止まり、予約キャンセルも相次ぎ、1月は前年比で昼間50%、夜間30%ほどの売り上げという。「店の対応によって協力金の額が決まるが、夜間は来客が少ない。協力金をもらっても光熱費や人件費などもかさみ利益が上がらない」とこぼす。
 一方で、雇用調整助成金などの政府支援、須坂市のプレミアム商品券、須坂商工会議所のテークアウトなどについては「とても助かった」と感謝。ただ「営業は厳しく不安定。同業者から店を畳んだ、閉店したいという話をよく聞く。根本的にはコロナの収束しかない」と話す。
 市内の別の飲食店は「12月は宴会もよく入り、年明けも期待したが悲惨だった。夜の営業は断念する分の保証もお願いしたい。また飲食店以外の大変な人たちにも支援をしてもらえたら」と複雑な表情を浮かべた。
   ◇  ◇ 
 須坂市は、警戒レベル5に対応した時と同様、市関係施設の一部の利用休止を継続。防災行政無線で注意を呼び掛けている。
 市内小中学校と支援学校は、各校の実情に応じて分散登校・教室などで対策を強化する。期間は中学校がきのう28日から、小学校と支援学校はあさって31日から2月18日までの予定だ。
 対策として、教室内の児童生徒の間隔を可能な限り2m(最低1m)確保。小中学校の分散登校は午前と午後で対応する。支援学校は登校日を分ける。給食は提供。小学校の児童クラブは午前から開所する。公立保育園は原則開所する。
 小布施町は19日、警戒レベル5を受けて、22日から町施設の使用休止などを実施、重点措置適用後も基本的に方針は同じとする。
 一般開放の町役場共有スペースは休止。図書館は貸し出し・返却のみとする。美術館は受け付け時に連絡先確認、検温を求める。
 町主催会議などは原則延期。自治会や各種団体などでの会議、イベント等への町理事者らの派遣は休止。
 学校関係では、県が求めるオンライン授業や分散登校は当面実施せず、感染対策を強化する。
 なお、町内の小学校で13日に児童1人の感染が確認され、17〜19日に学級閉鎖。22〜25日に別の学年の児童3人と担任1人の感染が確認され、24〜28日に学級閉鎖となった。
 高山村は24日から当面、村営施設の一部を休止している。21日に警戒レベルが5に引き上げられたことによる措置。26日には村ホームページに村長メッセージを掲載し、村民に感染防止対策の徹底を呼び掛けている。
 県の発表によると、同村では21日に15人の新規感染者が確認された。村は、須高地区を含む長野広域圏で感染が拡大している状況を踏まえ、同日から一部の村営施設の利用を村民に限定していたが、村内での急拡大に伴い対策を強化した。
 重点措置適用後には、利用制限を設けて開放していた公民館・図書室(27日から)とYOU游ランドのプール・トレーニングルーム(29日から)を休止施設に追加した。
 また、小中学校の分散登校は行っていないが、中学校では分散教室による授業で対策を図る。

2022-01-29 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。