佐藤綾さん(須坂市村山町出身)世界水泳のリレー代表に

2019-07-01 09:12 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市村山町出身の佐藤綾さん(24、新潟医療福祉大職員)が7月21〜28日に韓国・光州で開かれる「第18回世界水泳選手権大会」の女子4×100mリレーのメンバーに選ばれた。日本代表(A代表)入りは昨年12月に行われた短水路(25m)の世界水泳選手権大会(中国・杭州)に続き2度目で、長水路(50m)は初。ずっと目標にしてきたという長水路の日本代表入りを果たし、「世界水泳では、来年の東京オリンピックに向けて、いろいろなことを学んできたいし、いろいろな経験ができればいい」と意欲を燃やしている。
 世界水泳の選手選考会を兼ねた日本選手権(4月2〜8日)と追加選考会となったジャパン・オープン(5月30日〜6月2日)で、日本水泳連盟が定めた女子4×100mリレーの派遣標準記録(54秒42)にはわずかに届かなかったが、両大会の決勝の合計タイムによるランキングで100m自由形の上位4人(3位タイ)に入り、追加でリレーメンバーの座をつかんだ。
 日本選手権は50m自由形で銀メダルに輝いたものの、100m自由形は54秒72で5位に終わった。同じ新潟医療福祉大所属の選手4人(世界水泳1人、ユニバーシアード3人)が日本代表に決まり、「同じ練習をしているチームの仲間が代表入りしたのはうれしかったが、一方で悔しい気持ちも大きかった」
 大会直後はなかなか気持ちを切り替えられなかったというが、「私も絶対に代表になる」と奮起。追加選考会を兼ねたジャパン・オープンは直前に腰を痛め、万全な状態ではない中で、50m自由形は銅メダル、100m自由形は自己ベストの54秒55をマークし銀メダルを獲得した。
 「派遣標準記録を切れなかった悔しさはあったが、ずっと目指してきた代表に入れてうれしかった」。けがでレースに出られるか分からない状況にも関わらず大会に臨めるよう「サポートしてくれた周りの人たちのためにも代表に入れてよかった」と喜んでいる。
 高校生や大学生など若い世代の活躍が目立つ水泳界だが、今でも自己記録を更新し続ける佐藤さんは、「学生の頃に比べると自分の泳ぎを考えるようになった」という。
 切っ掛けは昨年1月に首のヘルニアを発症したこと。本格的な練習を再開するまでに3〜4週間を要したが、その間にじっくりとフォームの確認作業に時間を費やすなど、推進力の高い泳ぎに磨きをかけた。「けがをしてよかったというのはおかしいけど、けががあったからこそ考え方も変わった」。自分の泳ぎに向き合うことで、いい方向に意識が変化したことが現在の飛躍につながっている。
 リレー種目は世界水泳で12位以内に入らなければ、東京五輪の出場枠を得ることができない。7月11日から始まる世界水泳出場選手の合同合宿に備え、佐藤さんは現在、所属チームの仲間とともに東京の国立スポーツ科学センターで約1カ月間の合宿の真っ最中で、後半も大きなフォームでスピードを落とさずに泳ぐことなどを課題に練習を重ねているという。
 「世界水泳では引き継ぎの区間(2〜4番目)を泳ぐことになると思うので、53秒前半を出してチームに貢献したい。確実にオリンピックの出場権を獲得するのはもちろん、来年はリレーの派遣標準記録を切って、自分たちが勝ち取った枠で東京五輪に出場したい」と意気込んでいる。

2019-07-01 09:12 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。