須坂市南原町の井上友博さん〜7人制サッカー日本代表でSO世界大会へ

2019-02-23 07:00 am by 須坂新聞

スポーツ icon 須坂市南原町の井上友博さん(26)が3月14〜21日にアラブ首長国連邦で開かれる知的障害者の競技会「スペシャルオリンピックス(SO)夏季世界大会・アブダビ」の7人制サッカー(ユニファイド)に出場する。選考を兼ねて昨年6月に大阪で行われたスペシャルオリンピックス日本(SON)主催の「第3回全国ユニファイドサッカー大会」で井上さんが所属する長野県チーム「SON・長野」が優勝を飾り、日本代表に選ばれた。
 ユニファイドは障害のある人とない人がチームを組んで戦う部門で、7人制サッカーは通常の約半分のピッチを使用する。全国大会は4人以上のアスリート(障害者)と3人以下のパートナー(健常者)でつくるチーム同士が、予選リーグと決勝トーナメントを戦い優勝を争った。
 SON・長野は予選を勝ち上がり、決勝トーナメントは準決勝でSON・京都を4-1、決勝でSON・福島Aを2-1で破って日本一に輝き、世界大会の切符を手にした。
 「体を動かすことが好き」という井上さんは高校のときに陸上を始め、毎年秋に開かれる「全国障害者スポーツ大会」に出場するなど活躍している。高校卒業後の2013年からSOのプログラムに参加し、冬場はクロスカントリースキーの全国大会「SO冬季ナショナルゲーム新潟」(16年)の3kmで優勝などの実績もある。
 サッカーは小学4年のとき、JFC須坂サッカースクールで1年間経験しただけというが、持ち味の足の速さを生かし、16年7月のSON・長野のチーム立ち上げから活動を続け、同年12月の「全国ユニファイドサッカー大会」で初出場ながら優勝。17年7月にはユースの国際大会「ゴシアカップ」で強豪を相手に得点を挙げるなど準優勝に貢献し、市長表彰を受けた。
 今回の大会には兄の敬之(たかゆき)さん(29)もSON・長野のメンバーとして参加している。サッカーの経験はなかったが、友博さんの試合を応援に行ったことが切っ掛けで、地元に戻った昨年4月からともに練習に励んでいる。
 15日、市役所を訪れた2人は三木正夫市長らに世界大会出場を報告。三木市長は「兄弟で力を合わせ、チームとしてもいい成績を残せるように頑張ってほしい」と激励した。
 「みんなの笑顔が見たくてサッカーを始めた」という友博さん。チームではディフェンスを任されているが、足の速さを生かして前線に攻め込み、得点を挙げる場面もあるといい、「全力で走るだけ。全力で戦ってみんなの笑顔が見たい。自分でもシュートしたいけど、仲間にパスをつないでいきたい。一生懸命みんなと一緒に戦って勝ち進みたい」。敬之さんは「貴重な体験をさせてもらえるので、(弟と)一緒に楽しめたらいい」と意気込んでいる。

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