「御嶽海、初優勝おめでとう」〜須坂市米持町出身の石坂拓矢さん

2018-07-28 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 先ごろ開かれた大相撲名古屋場所で、関脇御嶽海(本名・大道久司)が長野県出身者として初めての幕内優勝を果たした。須坂市米持町出身の会社員・石坂拓矢さん(25、佐久市)は、御嶽海と同学年で小学生の時から一緒に稽古をしたり、大会でしのぎを削った。中学〜大学時代は、共に都道府県対抗大会や国体の団体県代表にも選ばれ、仲間として力を合わせた。今も友人として親しくしており「まさか優勝するとは。とてもうれしい」と喜んでいる。
 石坂さんが御嶽海と初対戦したのは小1の時。以降、大学まで、さまざまな大会で10回以上対戦した。勝利したのは4回ぐらいという。石坂さんは四つ相撲、御嶽海は突き押し相撲を得意とし、「いつもそのせめぎ合いだった」と振り返る。
 思い出深いのは中学3年の時、北信越大会と、続く中部日本大会のそれぞれ決勝で対戦し、送り出しと押し出しで勝利した。「特に中部日本大会は、思い切り当たって押し出し、いい相撲で勝ててうれしかった。お互いにライバル意識があり、負けたくなかった」と話す。
 石坂さんは幼いころに家族で長野市に引っ越した。祖父母は現在も米持町で暮らしている。
 父春雄さんが中心となって立ち上げた長野市少年相撲クラブで、小4から本格的に相撲を始めた。御嶽海が所属していた木曽少年相撲クラブとはたびたび合同稽古をした。御嶽海とは同い年ということもあり、自然と仲良くなった。その後も大会や合宿などで多くの時間を一緒に過ごし、気が置けない友人となった。お互いの実家に泊まるなど家族ぐるみの付き合いで「久司」「拓っくん」と呼び合っている。
 石坂さんは更級農業高から、関西の名門近畿大相撲部に進み、主将を務めた。大学卒業後は一線を退いたが、御嶽海とは今も連絡を取り合い、巡業などで県内を訪れた際は、会って食事をするなどしている。
 普段の御嶽海は「冗談を言ったりして、明るく、優しい性格」という。相撲に対する姿勢については「スイッチが入ると集中力がすごかった。それと研究熱心だった。大会では次の対戦相手の取り組みを見るなどして分析し、相手に合わせて相撲の取り口を変えていた。なかなかできることではない」と印象を話す。
 仕事の都合で本場所に足を運ぶことができず、優勝の決まった14日目は自室でテレビ観戦した。「見ている私の方が緊張してドキドキした。すぐに(SNSの)ラインで『優勝おめでとう』と送った」という。
 「けがをしなければ十両、幕内にいく力はあると思っていた。体が以前より二回りぐらい大きくなり、動きも良くなって、強くなった。これからはほかの力士から、よりマークされると思うが、プレッシャーをはねのけて頑張ってもらいたい」と期待する。

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