空き家問題に意識を〜須坂JC

2018-05-26 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂青年会議所(中島徹理事長)は20日、須坂駅前ビルのシルキーホールで市民公開の「空き家シンポジウム」(2部構成)を開いた。約70人が参加して、空き家の現状や問題を学び、今後の対策などを考えた。空き家問題に関わる講師は「空き家は地域維持の阻害要因となり、次の世代への負担を増やしてしまう。放置はしてほしくない」と呼び掛けた。
 第1部では、須坂市空家等対策協議会委員で司法書士の宮澤智史さん(36、須坂市米持町)が「空き家問題と家族の幸せを考えた相続」と題して解説した。
 宮澤さんは、日本で放置されている空き家が増加している実態を示しながら、「2033年には3軒に1軒が空き家になる予測も出ている」と説明。
 空き家の問題点として防災、防犯、環境衛生、風景・景観などに及ぼす影響を指摘し、空き家増加の原因には人口減少をはじめ、諸外国に比べ圧倒的に新築住宅の供給率が高いことや、生活形態の変化などを挙げた。
 対策として、移住支援や若年層支援と空き家を組み合わせた取り組みを示し、空き家所有者に対しては「一番のお勧めは売ること。手放したくない場合は貸す選択も大事」と促した。
 宮澤さんは「空き家問題は地域が抱える大きな社会問題だが、所有者の意識一つですぐに解決できる場合もある」と強調。中古住宅を流通させていくことや、ライフステージに応じて最適な家を選ぶ「住み替え」も提案した。
 未来を見据えて今後の対策を考えていくことが大事だとし、「動き始めなければ何も変わらない」と述べた。
 第2部では須高3市町村の現状や取り組みについての説明があり、終了後は無料の個別相談会も行われた。

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