民生委員制度100周年〜須坂市西部地区の民生委員が歴代委員と交流

2018-05-19 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市西部地区(横・東横・南横・北横・立・馬場・ハイランド町)の民生児童委員協議会は10日、民生委員制度100周年を記念して歴代委員との交流会を須坂温泉古城荘で開いた。同地区の民生委員(戦後)は延べ123人。実行委員長の青木松子地区長(馬場町)は「歴代委員にお会いできてうれしい。楽しいひとときを」とあいさつした。物故委員56人に黙とうをささげた。歌の合唱では感動を共有した。
 委員ら34人が出席。来賓の青木信一郎市健康福祉部長は「常に住民の立場で福祉ニーズを把握され、相談支援活動を進めていただき感謝に堪えない」。永田繁江市民生児童委員協議会会長は「時代の流れに沿った活動もしていかなければいけない。アドバイスもいただきたい」と述べた。
 民生委員は、民生委員法に基づき厚労相が委嘱する非常勤、特別職の地方公務員。任期3年。無報酬。知事の指揮監督を受け、職務上は守秘義務がある。
 民生委員制度は、1917(大正6)年の岡山県貧困対策「済世顧問制度」が源流。18年には大阪府で一定地域を訪問調査し、支援が必要な人を救済機関につなげる方面委員制度として始まった。
 済世顧問制度は地域の名士が、方面委員制度は地域住民から選ばれた委員が地域を担当する。長野県の方面委員制度は23(大正12)年に発足した。
 46(昭和21)年には旧生活保護法の制定に合わせて民生委員令を制定。方面委員は民生委員に。47年の児童福祉法制定以降は児童委員を兼ね、民生児童委員とも呼ばれる。
 交流会には元現31人が思いを寄せた。「他町の委員と親しくなれた」「定例会が勉強になった」「研修を通じ課題が明確になった」「老後を考える機会になった」「それぞれの場所で花を咲かせる一人一人を陰で支えるのが民生委員」「仕事を知り、素晴らしい仲間に知り合えた」「役に立っているか悩み、良き話し相手になろうと努めた」「介護保険制度が動き始め、肩の荷が少し軽くなった」
 元民生委員の大日方延男さん(立町、2004〜13)は「家族・区民・民生委員の協力と健康があって無事終えることができた。業務について多くの人にご理解を賜りたい」。
 現職の細井洋子さん(ハイランド町、2007〜現在)は「委員の仲間とサポートする区民のつながりを大事にしている。守秘義務を常に意識しながら、一人では解決できない課題を焦らず、考えて行政や区につなげている」と取材に応えた。

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