ふるさと須坂で「感謝」の個展〜鋳金工芸作家の森川賢道さん

2018-05-12 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市立町出身、千葉県東金市の鋳金(ちゅうきん)工芸作家森川賢道さん(64、本名英男)の作品展「亡牛存人=ぼうぎゅうぞんじん」が5月27日まで笠鉾会館ドリームホール3階の展示室で開かれている。初日の4月29日には開会セレモニーとギャラリートークを行い、小中学校の同級生、知人、鋳金に関心のある人たちなど約30人が詰め掛け、森川さんの説明に耳を傾けた。
 森川さん(父は元須坂病院長の森川不二男さん。両親とも東金市出身)は1954年生まれ。須坂小〜常盤中〜飯山北高〜東京芸術大美術学部工芸科〜同大学院卒。小さい頃からものを作るのが好きで、大学では奥深さにひかれたという鋳金を専攻、大学院でも鋳金研究室に在籍した。
 大学院を修了した83年に日本伝統工芸金工展に初出品して奨励賞を受賞、86年に日本煎茶工芸展に初出品して入選した。以降、日本煎茶工芸展には毎年出品し、文部科学大臣賞を2回受賞するなど活躍している。
 個展は14回目。1回目を85年に須坂市(スザカ画廊)で開いており、実に33年ぶりのふるさと展。昨年11月、森川さんが青銅によるモニュメント「龍」を市に寄贈し、そのお披露目を兼ねての開催で、会場には食器・花器・モニュメント・アクセサリーなど約100点を陳列。鋳金の参考資料や書道作品・デッサン画なども展示している。
 ギャラリートークで森川さんは「私を育ててくれた須坂での個展はこれ以上ない喜び、多くの皆さんに形として報告ができ、感謝しかない。須坂市への作品寄贈は還暦の時の中学校の同窓会がきっかけ。龍は小さい頃遊んだ臥竜公園にもつながり、ふるさとに恩返しができてよかった。私の作品には信濃教育が息づいている。鋳金は人によりいろいろな見方があるが、作品から何かを感じて共感してもらえる部分があればうれしい」と話した。
 同館は年中無休。開館時間は午前9時〜午後5時。入場無料。問い合わせは笠鉾会館☎026-246-7100。

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