須坂でロケ「アルビノの木」〜欧州の映画祭で最優秀3冠

2017-09-16 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市内でロケを行った金子雅和監督の映画「アルビノの木」はこのほど、ポルトガルで開かれたフィゲイラ・フィルム・アート2017で最優秀長編劇映画、最優秀監督、最優秀撮影の「最優秀賞3冠」を日本映画として初受賞した。
 同映画祭はヨーロッパ有数のポルトガルのリゾート地 フィゲイラ・ダ・フォズで1972年から30年間にわたり開かれ、10年の休止を経て、2014年に再開した。今回は世界23カ国 の67作品 が選出・上映され、長編劇映画部門は10カ国15作品で競われた。
 審査員長からは「ある地域の観光に被害を与える一方で、別の地域では尊敬されている鹿を報酬のために殺すことにした猟師の倫理的ジレンマを伝えている」と評価された。
 受賞を知った金子監督は「ポルトガルの偉大な巨匠マノエル・ド・ オリヴェイラ監督の作品を見直し、大きな指針を得て『アルビノの木』を最終仕上げした。それだけに本国での受賞はとても大きな意味があり、心から光栄に思う。将来新しい作品を作り、現地を訪れたい」と喜びを話している。
 この映画は峰の原高原や高甫地区の田園風景のほか、須坂駅、須坂商工会議所、県立信州医療センターなど、須坂市内でのシーンが全体の6割を占めている。昨年7月にテアトル新宿を皮切りに全国で公開、今年4月に長野相生座・ロキシーで上映され、今後は11月18日にうえだ城下町映画祭での上映が決まった。
 ストーリーは若い猟師ユクに多額の報酬の仕事が依頼された。それは山間の村で白鹿様と言われるシカを秘密裏に撃つこと。ユクは害のない生き物を殺すことに葛藤を抱えながら仕事に着手する。須坂・山形・群馬で撮影された大自然の美しさが観客を圧倒する。
 なお、里帰り上映会は今月23・24日に須坂市内で行われ、金子監督と主演の松岡龍平さんがゲスト出演する予定。23日は午後7時から須坂駅前シルキービル3階で、コメンタリー上映会として金子監督の解説付きで鑑賞する。24日は午前10時からメセナ小ホールで行われ、金子監督、松岡さんがあいさつする。
 23日の入場料はワンドリンクサービスで1,300円(前売り1,100円)、24日は1,000円(前売り800円)。前売券は市観光協会などで取り扱っている。前売券が売り切れた場合は当日券の販売はしない。問い合わせは上映会実行委員会の坂詰史博さん☎090-6489-0897まで。

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