2017-08-05 07:00 am by 須坂新聞
今年の夏はどのくらい暑いのか―。須坂市消防本部に設置している気象観測装置のデータで昨年と今年の7月を比べてみると、平均気温は今年の方が0.6度高かった。熱中症患者の救急車搬送は7月末日現在で24件に上り、昨年同日(10件)の2倍以上となっている。
真夏日(30度以上)を最初に記録したのは昨年が5月24日、今年が5月21日。6月の平均気温は昨年が20.7度、今年が18.7度。7月の平均気温は昨年が24.6度、今年が25.2度。6月は昨年の方が暑く、7月は今年の方が暑かった。
7月をさらに分析すると、真夏日は昨年・今年とも同数の19日、猛暑日(35度以上)は昨年がゼロ、今年が3日(11日=35.3度、20日=35.4度、21日=35.8度)あった。
熱中症患者の今年最初の救急車搬送は5月19日で、昨年(5月15日)とほぼ同時期、6月末日時点も同数の6件だったが、7月に入って急増、2週目以降は連日のように搬送した=別表。
7月22日のケースでは70代の夫妻宅をヘルパーが訪問、夫の異変に気づいたヘルパーが通報し、救急隊員が駆け付けたところ、妻にも熱中症の症状が見られたため、夫妻そろって搬送した。
24件の熱中症患者の内訳は▽発生場所=須坂市16件・小布施町6件・高山村2件▽屋内外の別=屋内12件・屋外12件▽性別=男性17人・女性7人▽年代別=10代4人・30代2人・40代1人・50代1人・60代3人・70代5人・80代7人・90代1人▽傷病程度=中等症9人・軽症15人。
同本部警防課では熱中症の統計を2010年度から取り始めているが、各年度の発生状況は▽10年=6月26日〜9月5日の31件▽11年=6月22日〜9月18日の26件▽12年=6月2日〜9月28日の47件▽13年=5月6日〜10月8日の32件▽14年=6月2日〜8月19日の15件▽15年=4月28日〜9月23日の26件▽16年=5月15日〜10月2日の28件。
同課では「7月で既に一昨年や昨年の総数に近い発生があり、熱中症が多発していると言っていい。今年の特徴として屋内での発生が多く、症状が中等症になっている人が目立つ。年代分布も広い。暑さはこれからピークを迎える。熱中症は10月まで発生しており、夏が過ぎても油断することなく、十分な休息と睡眠、こまめな水分と塩分の補給、涼しい場所の確保や帽子の着用などに心掛けてください」と呼び掛けている。
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