須坂産果実で発泡酒造り〜須坂市内に醸造所整備

2017-03-18 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市や須坂商工会議所などで組織する信州須坂フルーツ発泡酒協議会(会長・中沢正直副市長)は本年度から、須坂産果実(果汁)を使ったフルーツ発泡酒の製造・販売に向けた取り組みを始めた。現在、市内豊丘町に醸造所を整備しており、間もなく完成する。今年の夏ごろから製造・販売を開始する見込み。このほど、委託醸造した初めての試作品が出来上がった。
 新たな産業や雇用の創出、果樹振興、地域活性化などにつなげる狙い。本年度は須坂市が受けた国の地方創生加速化交付金4,590万円を活用して、醸造所整備や試作品作り、マーケティング調査などを行っている。
 製造は、県内で飲食店などを運営するクルークダイニング(安曇野市)に委託した。醸造所は、豊丘町の旧市福祉企業センターの一部を改修して、醸造設備を備えた製作室や発酵室、貯蔵室、充填(じゅうてん)室などを設ける。延べ床面積約150平方メートル。
 今年1月に発泡酒製造免許を申請し、取得には4〜6カ月かかる見通し。その後、商品製造を始める。事務局の市産業連携開発課によると店頭での提供は夏以降になる見込み。
 製造量は年間約10キロリットル(500ミリリットル缶で約2万本相当)から始める計画。主に市内の飲食店や温泉施設などに樽で卸して販売してもらう。醸造所の従業員は、先ごろ東京都のビール醸造所で研修を受けた工場長と、パート1〜2人を予定する。
 商品開発は、市内の飲食業者などで構成する開発会議で具体的に検討している。このほど出来上がった試作品は、東京都のビール醸造所に委託して、須坂産のリンゴ「ふじ」「シナノゴールド」やブドウ「巨峰」の果汁などを使った9種類を作った。14日に開発会議で非公開で試飲した。
 クルークダイニングでは「関係者から意見を聞きながら、今後さらに試作を重ね、多くの人に飲んでもらえる商品を作りたい」と話している。
 平成31年度末までに製造・販売の新規雇用10人、取り扱い店舗20店、新規就農10人を目指す。
 市産業連携開発課によると、平成29・30年度も国の地方創生関連の交付金を得ての事業実施を計画している。31年度以降は事業者が自立して製造・販売を行い、公費は投入しないという。

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