【須坂市立博物館】「蒔絵鶏図印籠」が「干支コレ」人気投票で2連覇

2017-02-04 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 全国の美術館、博物館などが出品した酉の作品で人気投票を行う「ミュージアム干支コレクションアワード2017鶏」で、須坂市立博物館がエントリーした同館所蔵の印籠「蒔絵鶏図印籠(まきえとりずいんろう)」が1位(グランプリ)となった。同館では昨年エントリーした同館所蔵の根付「袋を背負う猿」がグランプリに輝いており、2年連続の快挙となった。
 同館所蔵の蒔絵鶏図印籠は中国の伝説に由来する平和の象徴「諌鼓鳥(かんこどり)」が描かれている。諌鼓は人民が君主に政治の不満を訴える時に打ち鳴らす太鼓。諌鼓に苔が生じて鶏の遊び場になっている姿を描くことで天下太平を表わしている。裏面には雌鶏や小鳥たちが戯れる様子が描かれている。作品は江戸後期の制作、サイズは縦9.4cm、横6.1cm。
 印籠は薬を携帯する道具「薬籠(やくろう)」として生まれ、江戸時代には腰間装飾具として愛用された。
 コレクションアワードは美術館、博物館の内装などを手掛ける丹青社(東京)が運営するサイト「インターネットミュージアム」が開催。全国のミュージアムに干支の酉に関係した作品を募集し、今回は42点がエントリーされた。ホームページで公開し、12月14日から1月27日まで投票を受け付けた。
 「蒔絵鶏図印籠」は825票を獲得して堂々の1位。2位のもりおか歴史文化館(岩手県)が出品した「群鶏図」(157票)を5倍以上引き離した。
 丸山裕範館長は「皆様のおかげで昨年に続いて1位になれた。蒔絵のさまざまな技法を使い、鶏の羽毛やトサカなどの質感がリアルに表現され、世の中の平穏を表わしているようにも見える。ぜひ実物を見に来てほしい」と呼び掛けている。
 作品は今月19日まで、同館で開催中の特別展「北村方義」に合わせて展示している。問い合わせは同館☎026-245-0407まで。

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