創成高と企業〜初の就業体験を報告

2016-11-26 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 須坂創成高校の創造工学科は18日、企業と協力して生徒を育てる「デュアルシステム」で、2年生38人が市内などの企業で取り組んだ就業体験の報告会を須坂駅前ビルのシルキーホールで開いた。代表の生徒が企業で体験した内容を説明したり、あいさつやコミュニケーションの大切さ、働く大変さや喜びなどについて話した。
 就業体験は、社会人として必要な能力や態度、自身の職業適正などを考えることが狙い。須高地域などの企業でつくる協力企業会(52社)の40社が受け入れ、生徒は5月と8月に計2社で、それぞれ3〜5日間(終日)の就業体験をした。
 報告会には、創造工学科の生徒(1年生含む)や協力企業会関係者ら145人が出席。代表の生徒8人が各社での体験や感想を発表したほか、1年生からの質問にも答えた。
 望月也雅さんは、須坂帝通とヒーテックを訪れ「自分で工夫することで仕事が楽しくできることを学んだ。就業体験を通して地元の担い手になる自覚を持てた」と話した。
 山崎郁弥さんは、シミズテクノとアスザックフーズで体験した。「仕事をやり終えると達成感や喜びを感じる。苦労した分、得られることが多いことを学んだ」と述べた。
 大峡淳之介さんは、広田産業とショーシンを訪問。「個人のミスは会社のミスになる。生産者としての責任を強く感じた」と振り返った。
 また、どの生徒もあいさつや返事、コミュニケーションの重要性を改めて感じたようで「今後の学校生活に生かしたい」などとする発言が目立った。
 協力企業会の久保正直会長は取材に「(学校と企業が)相互にキャッチボールをすることでどんどん気付きや意識が高まる。生徒にうまく影響を与えられている感じがした」と、デュアルシステムによる効果を実感。
 「(生徒が)想定以上に成長している」とも話し、今後は受け入れ企業として、生徒の成長を見極めながら対応していくことが大事になるとした。
 デュアルシステムを担当する創造工学科の山口新一教諭によると、生徒たちは就業体験を通して、将来の進路選択を「明確に考えられるようになってきた」。特に就業体験を2回経験できたことが生徒の意識を高めたと感じており「学びと働くことがつながったと思う」と話していた。
 報告会後には、グループに分かれて生徒と企業が懇談した。
 同科のデュアルシステムは、各学年でそれぞれ外部との連携を図る体系が構築されており、県内では初めて学科の全生徒が参加する先進的な取り組み。
 本年度に就業体験を終えた2年生は来年度、1社で10日間程度の企業実習を行い、より実践的な技術・技能を身に付ける。

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