「命の教育」で救える命を救う〜森上小6年生が応急手当て学ぶ

2016-09-17 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 救急の日(9日)や救急医療週間(4日〜10日)に合わせて、須坂市消防本部は9日、須坂市花と緑のまちづくり事業のマスコットキャラクター「かんなちゃん」を一日救急隊長に任命、森上小学校に出向いて「命の教育」を応援したり、県立須坂病院で啓発チラシの配布を行い、救急手当ての重要性や救急車の正しい利用などを呼び掛けた。

 命の教育は応急手当ての方法を小さいころから学ぶことが大人になっても覚えていることにつながると、須坂市消防本部が管内の小学校6年生を対象に取り組んでいる。
 授業は▽応急手当ての必要性の説明▽生きている証の確認▽119番通報の仕方▽予防の話▽応急手当て(胸骨圧迫、直接圧迫止血法、異物除去)▽まとめ―などの内容。この日は同本部救急隊員が森上小6年智組の児童たちに、人体模型や手作りの実験器具を使いながら「自分の命は自分で守り、救える命を救いましょう」と呼び掛けた。
 かんなちゃんも聴診器を胸に受けて心臓の鼓動を確かめてもらう役などで子どもたちと交流。津兼慶人君は「血液が脳に行かないと動作の命令ができないことや、瞳孔が大きくなったり小さくなったりすることなどいろいろ教えてもらってためになった」と感想を話していた。
 同本部によれば、今年の救急車の出動は9日現在1,987件(1日平均7.85件)で前年同日に比べて96件増。市町村別では須坂市が1,488件で62件増、小布施町が291件で33件増、高山村が205件で4件増といずれも増加した。ほかに高速道路へ3件出動した。
 種類別では急病が1,214件で61.1%を占め、一般負傷が332件で16.7%、転院搬送が12.6%、交通が137件で6.9%と続く。今年は特に高齢者の自宅内での転倒による救急搬送が目立つという。
 また、熱中症患者は27人(5月15日〜9月7日)を搬送。すでに昨年1年間の26人(4月28日〜9月23日)を上回っている。過去には10月8日に熱中症患者を搬送した事例があり、まだまだ注意が必要だ。
 救急車は須坂市消防署に2台、小布施分署と高山分署に1台ずつを常備(須坂市消防署に予備1台)しているが、救急車でなくても対応できるケースも散見されるため、同本部警防課では「救急車や救急医療は限りある資源です。いざという時の皆さん自身の安心のため、そして救える命を救うために救急車を正しく利用して」と呼び掛けている。
 市民向け救急講習会は今年度3回計画、1回目は9月4日に実施した。今後は11月13日と2月12日に計画、要請があれば出向いて開くことも可能という。問い合わせは警防課☎026-245-4900。

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