産業人育成へ意見交換〜創成高で県教委の地域懇談会

2016-01-30 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 須坂創成高校須園キャンパスで22日、県教育委員会の地域懇談会が開かれた。産業教育を充実させるための参考にしようと、教育委員をはじめ同校創造工学科のデュアルシステムの立ち上げに携わった地元企業や行政、学校関係者約20人が出席。活発に意見交換した。
 同科のデュアルシステムは、学校と企業が協働で地域産業の核となる人材を育成することなどが狙い。地元企業の協力を受け、全生徒が実践的な学習に取り組む。生徒を受け入れるための協力企業会も設置され、須坂市産業連携開発課が事務局として学校と企業を仲介。産学官の連携により生徒の学習を支援している。
 出席者は懇談前に工業棟を視察したり、オリオン機械(須坂市幸高町)の社員を講師に招いた授業を参観。懇談は「産・学・官の連携による産業人材の育成について」をテーマに実施した。
 学校側は外部講師による授業について、今後の就業体験や企業実習に向け「企業の中でどんなことが求められているのかを気付いてほしい。このことが生かされ生徒たちの力が伸びてくれたらいい」と説明した。
 県教育長職務代理者の桜井久江委員は「授業を見て感動した。こういう教育が今の時代に必要だと感じた」と評価。ほかの委員からも「企業との連携で人がつくられていくシステムは全国の中でもすばらしい取り組み」「生活圏にある企業と密接な関係を持ちながら課題を見いだし、学んでいくことの大切さをあらためて感じた」などと意見が出た。
 生徒を受け入れる協力企業会の久保正直会長は「(生徒の)ポテンシャル(潜在力)を刺激することで驚くほどの成長があると思う。常に中身の見直しを図っていくことで後戻りはない」と話した。ほかに「(社員が生徒に)教えて学ぶメリットがある。企業にとってもプラス」との声もあった。
 また、デュアルシステムに協力している行政側の立場では、市産業アドバイザーの井出一郎さんが、スタート時点で学校と企業の間に立ったことは効果的だとし、「橋渡しをしたことは良かったと思う」と述べた。

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