高甫小児童が認知症を学ぶ

2015-11-28 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 高甫小学校3年生は25日、須坂市地域包括支援センターと連携し、認知症サポーター養成講座を受けた。高齢になると起こりやすい脳の病気という理解を深め、認知症の人とどのように接し、手助けをしたらいいのかをみんなで考えた。
 市職員で社会福祉士の湯本大悟さんから「認知症は脳の細胞の一部が死んだり、脳が小さくなって、覚えられない・忘れてしまうなどの症状が起こる」との説明を聞いた後、サポーター養成の講師ボランティア「キャラバン・メイト」らが演じる寸劇を見た。
 劇は、何度も同じ事を言ったり、自宅と逆方向へ行ってしまうおばあちゃんに対し、周囲が強い口調で言い返したり、おかしいと思いながらも放っておくという内容。「うるさいな」「おばあちゃんはダメだな」「何回も同じこと聞かないで」などの言葉は認知症の人を不安にさせる―と感じた児童らは、どのように声がけすれば良いのかをグループごとに相談。「おばあちゃん違うよ」「もう一度言うよ」など、優しく受け止める言葉の数々を紙に書き出し、発表し合った。
 児童らは今月、ぬくもり園とがりゅうの里を訪問してお年寄りと交流。高齢者の疑似体験もした。担任の西沢澄子教諭は「最初の訪問では思うように交流できない面もあったが、認知症について知り、疑似体験をすることで子どもたちの理解も深まったと思う。来月の訪問では、今度こそお年寄りを楽しませたいという気持ちが強くなっているようです」と話していた。
 須坂市は本年度、下八町、野辺町、望岳台を認知症サポーター養成の推進地区に指定。高甫小も対象で、この日は授業参観に合わせて実施。受講後、児童は認知症サポーターに認定された。須坂市内の認知症サポーターは現在約5,700人。

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