2015-11-14 07:00 am by 須坂新聞
蔵の町すざか昔を語る会(佐藤政世代表、8人)は、12作目となる紙芝居「正吉(しょうきち)じいさんと子狐(こぎつね)」を作った。日野(高梨)に伝わる民話「狐の術」を小林玲子さん(長野郷土史研究会副会長)の脚本と語る会の文で6分ほどに仕上げた。7枚の絵は、佐藤代表の恩師荒井泰三(たいぞう)さん(大町市)の作品。
人々を化かすと言われ、民話に多く登場するキツネは、稲荷神の使いや農業、商業、地域の守護神ともされ、生活に深く関わってきた。須坂の里でも田んぼのネズミを狩る姿が見られたことだろう。川や湧き水、ため池を利用し、人々はサワガニやドジョウ、メダカ、蛍、鳥などと共存する営みを続けた。
正吉じいさんは、母狐から子育てを託された。育ち盛りの子狐は正吉じいさんの後について田畑やどこへでもいくが、ある時、隣の鶏を食べてしまう。正吉じいさんは隣人に償い、子狐に言い聞かせる。「術を使うこともできない子狐が人様の鶏を捕って食うとは何事か」。次の日、畑仕事に出た正吉じいさんは、川を渡る不思議な旅人に遭遇する…。
同会は結成11年目。佐藤代表は「方言や伝説を大切に、地域の声を聞きながら作品づくりや口演イベントに励みたい」と話す。
作品は、平成26年度赤い羽根共同募金運動(県共同募金会)の広域福祉活動団体配分(40万円)を活用し、今春の「須坂の祇園(ぎおん)祭・笠鉾(かさぼこ)」に続いて作った。
今月29日午後2時〜4時、旧越家住宅(春木町、山丸一番館)で初披露する。
また、今年9月から日曜午後4時半〜5時半、佐藤代表宅(春木町南交差点角の茶舗)で「まさよおばあちゃんの紙芝居を聞く会」が開かれている。保護者有志と中学生が口演の仕方を学んでいる。会員募集中で、興味のある人は出席できる。
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