2015-06-13 07:00 am by 須坂新聞
「この鐘を鳴らすと幸運が訪れそう」。そんな話題がガーデニング好きな人たちの間で静かにささやかれている。その鐘とは小林友子さん(67、須坂市馬場町)のオープンガーデン内に今春取り付けたばかりのカウベル。訪れた人たちが順番待ちをすることもある隠れたパワースポットだ。
「幸せの鐘」と呼ばれる由縁は、数年前から年に3〜4回、小林さんのオープンガーデンに訪れるようになったある女性の存在。その女性は「ここへ来ると嫌なことも忘れ、心が癒やされて、がんばらなくちゃと思えるんです」と口癖のように話していたという。
そして今年3月、老朽化したベンチを夫の三男雄さん(68)が作り替え、知人がくれたスイスの牧場で使われていたカウベルを取り付けたまさにその日―。その女性が男性を連れて訪れ「素敵な人との出会いがあり結婚できました」と喜びを報告。取り付けたばかりの鐘を2人で鳴らし「幸せの鐘だね」とささやいたという。その光景を目にした小林さん夫妻は「2人の未来に幸あれと願い、この日から“幸せの鐘”と呼ぶことにしました」。
また「うちの庭では数えきれないほどのドラマが生まれている。病を患う人、悩みを抱える人、ペットを亡くして涙する人。みんなそれぞれの思いを秘めて訪れ、風と光に包まれながら心を癒やしていってくれる。名前も知らないあの女性の結婚報告もドラマの一つ。我が家の庭で大勢の人が幸せになってくれたらうれしい」と話している。
小林さんの庭は15年前、日本庭園からイングリッシュガーデンに転換。現在はバラと250種類の植物が四季折々の花を咲かせる。「信州須坂オープンガーデン」が始まった当初から登録し、市内外はもちろん全国各地、また外国から、ここ数年は年間1,500人以上が訪れている。
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