蔵の町すざか昔を語る会〜「須坂の祇園祭・笠鉾」

2015-05-30 07:00 am by 須坂新聞

趣味・生活 icon 蔵の町すざか昔を語る会(佐藤政世代表、8人)は、11作目となる紙芝居「須坂の祇園(ぎおん)祭・笠鉾(かさぼこ)」を作った。絵・文・協力は笠鉾会館ドリームホール。脚本は蔵の町すざか昔を語る会。平成26年度赤い羽根共同募金運動(県共同募金会)の広域福祉活動団体配分から40万円の助成を受けた。伝統ある須坂の祇園祭を市内外へ発信するためのツールとして期待される。
 毎年7月21〜25日の祭日に開かれる須坂祇園祭はいろんな呼び名で語られる。御祭礼、天王御祭礼、お天王さん、天王祭、牛頭(ごず)天王、ぎおん祭、ヤサカ祭、弥栄神社例祭、夏祭り…。
 祭日には芝宮墨坂神社境内の弥栄社に奉安される天王みこし(天王ご神体)を中心市街地に迎える。天王おろしと呼ばれ、21日には社殿で祝詞を奏上し、神楽や11基の笠鉾などとともに行列を組んで市内を巡行する。
 御祭礼までに農仕事の区切りをつける。天王さんの下をくぐれば「風邪をひかない」「病気にならない」「頭がよくなる」などの言い伝えがある。
 笠鉾会館に展示される11基の笠鉾は、市指定有形民俗文化財。穀町、上町、本上町、上中町、中町、春木町、東横・南横・北横町、立町、新町、太子町、馬場町が保有する。
 祇園祭は京都(八坂神社)で平安時代の9世紀に始まったようだ。戦国時代の15世紀ごろ、須坂周辺を治めていた須田氏が戦功により京に上り、当地に勧請したとされる。
 昔の人々は、暑さで食べ物や水が腐り、洪水後に伝染病がはやるのは、疫神(疫病神)が災いをばらまくためと信じていた。はやり病を退治するには、目をひくきれいな色や、にぎやかな音に疫神を集めることが有効と考え、そのための祭りが各地に広がり、須坂へも伝わった。
 歴史の詳細は火事に遭ったため不明だが、京都から迎えた牛頭天王を須坂藩時代(江戸時代)に日滝の地から須坂中心部へ移し、今日まで須坂祇園祭として盛大に続いている。
 佐藤代表は「笠鉾会館にあるものを活用させていただいた。伝えていかないと伝わらないので須坂のまちの行事や文化財を大事に伝えたい。結成11年目にあたり、皆さんの声を聞いて紙芝居を作っていきたい」と話す。
 絵は8枚。口演は約8分。31日午後2時から旧越家住宅(春木町)で初披露する。
 6月14日には民話の里鬼無里(ギャラリー鬼無里)で午後1時半から「武田徹と楽しむ読みがたりライブ」に出演する。須坂の民話「太兵衛さんと仙人の碁打ち」を披露する。また、17日には井上小児童の総合学習に紙芝居を披露する。

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