ラウンドアバウト〜事故ないが、啓発も必要

2014-10-04 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市野辺町で9月1日から運用が始まった環状交差点「ラウンドアバウト」で29日早朝、交通指導所が開設され、須坂警察署、須高交通安全協会、須坂市、地元区による安全運転への呼び掛けが行われた。
 30日まで繰り広げられた秋の全国交通安全運動の活動の一環として、同交差点では初めて実施。約15人が5方向から流入する車両に「信号がなくてもゆっくり右回り、出るときに合図」などと書かれたチラシを配って、注意を促した。
 同交差点は市道3線がAの字のように複雑に交差、事故多発個所として、地元から長年にわたり改良の要望が出されていた。このため、市では、信号機がなく、交通事故の減少や待ち時間の減少が図られるラウンドアバウトの導入を決め、北信では初、県内では4カ所目(ほかに飯田市に2カ所、軽井沢町)として誕生した。
 同交差点には東方向(高甫小学校方面)約10メートルの場所に市道(米持東中学校線)と接続する枝道があり、この枝道から来た車両がラウンドアバウトへの進入車線を間違える危険性が指摘されたため、市では運用直後に立て看板を設置、地元住民にはチラシを配布して、注意を呼び掛けたという。
 運用開始1カ月が経ち、この注意喚起も功を奏してラウンドアバウトでの事故はなく、順調な滑り出しに見えるが、今回の約1時間の活動中でも、歩行者が誤って円形地帯(中央島)に渡って反対側に出ていったり、環状道路(環道)から任意の道路に出て行く際に必要な方向指示器が出されていない車両が多数見受けられるなど、さらなる啓発の必要性も感じられた。
 啓発活動に参加していた市区長会高甫地区ブロック長の三沢紀男さん(明徳町区長)は「私自身1日3〜4回利用しているが、とても安全な作りで、徐行運転をしているので、重大事故の危険性も少なく、安心して利用している。今まで事故が多かったので、地域としても、とてもありがたい」と話した。
 また、須坂署の筒井史登交通課長は「慣れてくるとスピードを出してくる人もいる。ラウンドアバウトにおける車両や歩行者の正しい通行方法について、今後も指導を積み重ねていきたい」と話している。
 市道路河川課によれば、行政視察として、今までに東京都、静岡県、沖縄県糸満市、福島県郡山市の職員が訪れているという。

2014-10-04 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。