閉校に向け母校で思い出づくり〜須坂商業高で野球・卓球OBと在校生が対戦

2014-09-20 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂商業高校同窓会(荒井清治会長)は14日、同校の閉校に向けた記念事業「スポーツ祭典」を開いた。かつて甲子園出場を果たした野球と、長年OB会との交流を続けている卓球を大会競技とし、在校生とOBが交流。同窓会関係者らを合わせて総勢約120人が集まり、思い出をつくった。来年4月には、同校と須坂園芸高が統合し須坂創成高(仮称)が開校。商業、園芸両校は現在の1年生が卒業する平成28年度末で閉校となる。
 野球は現役1チーム、OB3チームの計4チームが出場し、軟式球で試合をした。このうち「オールドチーム(46歳以上)」は昭和46年夏の甲子園出場メンバー8人を中心に構成。還暦を過ぎたかつての高校球児が母校のグラウンドでプレーした。
 試合は現役3年生らのチームと対戦し、1―14で大敗。それでも「(バットに)ちゃんと当たるじゃないか」「ゴロを打てと教わっただろ」などとうれしそうに声を掛け合い、好プレーには拍手で仲間をたたえていた。
 甲子園に出場した当時のエース金井年男さん(61、中野市出身)は、埼玉県所沢市から駆けつけた。約10年ぶりにマウンドに立ち「さすがにきつい」と苦笑い。「白球を追い掛けた記憶を鮮明に思い出す」と青春時代に思いを馳せ、「感謝感激です」と喜びをかみしめていた。
 野球部3年の丸山巧君(小布施町雁田)は「甲子園に出た先輩と一緒に野球ができてうれしい」。また、甲子園チームを率いた故松野正人監督の次男で、野球部の松野淳監督(51)は「父が生きていたら見せてやりたかった」と話していた。
 卓球は現役、OBとも3チームずつの計6チームが出場。2ブロックの予選リーグと決勝トーナメント(4単1複)で対戦した。
 OBは20〜80代の幅広い世代の16人が参加。今でも競技を続けている人たちばかりで、現役選手たちと激しく打ち合った。
 同校卓球部OB会の岩崎忠三会長(81、太子町)によると、OB会は昭和28年から毎年元旦に在校生と交流を続けている。
 岩崎さんは当時、OB会設立の発起人の1人として関わった。?卓球部を強くしたい?という思いが60年以上の伝統となり「在校生の刺激になったと思う。(選手たちは)良い成績を残せるようになった」と振り返っていた。
 中沢和彦さん(33、飯山市)は15年ぶりに母校へ足を運んだ。高校時代に汗を流した練習場(格技室)でラケットを握り「感無量。当時を思い出す」。現在も勤務する北信総合病院(中野市)で卓球を続けているが「普段とは全然違う。久しぶりに卓球が楽しい」と笑顔だった。
 卓球部3年の松本暁君(高山村宮関)は「先輩との試合は新鮮な感じがした。良い思い出になった」と話していた。
 同窓会の荒井会長(70、下八町)は、大勢の参加による記念事業の大成功を喜び「須商のDNAを新校に引き継いでほしい」と願っていた。
 今後も講演会やコンサート開催などの記念事業を予定している。

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