2014-09-06 07:00 am by 須坂新聞
須坂市が野辺町の変則五差路で改良工事を進めてきたラウンドアバウト(環状交差点)が完成し、1日、関係者や地域住民らが多数参加して開通式が行われた。県内では飯田市の2カ所と軽井沢町に続いて3番目(4カ所目)。また、同日は環状交差点の通行ルールを定めた改正道路交通法の施行日で、法適用後の運用開始は同交差点が日本で一番最初となった。
信号機や一時停止規制のない同交差点は、中心部に設けられた円形地帯(中央島)に沿って環状道路(環道)を時計回りに一方通行し、任意の道路へ流出していく。環道へは徐行で進入し、抜ける際はウインカーを出す必要がある。環道を走る車両に優先権があるため、交差点に進入する5カ所の市道には「ゆずれ」の標識や路面標示が整備された。中央島は野辺町長寿会の会員を中心に地元のボランティアが植えた花で彩られている。
開通式ではテープカットやくす玉開披に続き、改正道交法に伴う環状交差点を示す新標識が披露された。野辺町神楽保存会の獅子舞で安全祈願が行われ、県警音楽隊カラーガード隊を先頭に高甫保育園児(年長・年中30人)や高甫小学校児童(3年生34人)、関係者、地元住民らが渡り初めをした。三木正夫市長による開通宣言の後、白バイ・パトカーや参列者による記念走行が行われた。
同交差点は市道3線がAの字のように複雑に交差し、出合い頭の事故が多発していた。三木市長は「課題だった変則五差路を丸くすることでマイナスをプラスにできた。北信五岳の眺望も素晴らしく、ラウンドアバウトと相まってこの地域の拠点になることにも期待したい」と話した。
野辺町の黒岩一夫区長は「長年にわたって市に改良をお願いしてきたが、安全安心の立派な交差点ができ、喜んでいる。慣れるまでは苦労すると思うが、事故のない交差点になれば」と話している。
須坂警察署によると4日現在、同交差点での事故等の報告はないという。同署では「歩行者や自転車にも注意し、交通ルールを守って安全に通行して」と呼び掛けている。
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