須坂の土で自ら作る土笛

2013-12-14 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂土笛の会(池田志う子代表)は先ごろ、5周年記念「うれしはずかしコンサート」を仁礼コミュニティセンターで開いた。須坂の土を使い、オカリナ製作者・指導者千村秀治さん(50、長野市)の工房(オカリナ工房pecora)で誕生した。9穴の組み合わせで鳴る素朴な音色に魅せられた20人と3グループがアニメソングや童謡、唱歌、懐メロなどを演奏した。年1回の演奏会は5回目。緊張の息遣いが会場に伝わった。
 土笛は千村さんが考案した。平成12年ごろ12穴の通常のオカリナや6穴のミニオカリナを作り始め、8〜9穴の土笛も完成させた。そのころ、コカリナやオカリナを演奏していた池田代表が千村さんと知り合った。
 池田代表は「地域おこしを目指して須坂で広めたい」と、桜井郁子さん(おはなしの森主宰、北横町)を通じて須坂の土を鎌田窯の陶芸家境信夫さん(南小河原町)から提供を受け、おはなしの森の5人と「コカリナ山なみ」の5人の1期生で活動を始めた。
 須坂土笛は演奏者自らが作る。半日かけて土を成形し、乾燥、焼きまで製作期間は約1カ月。低音から高音まで自在に鳴らせる。
 千村さんは「指遣いは難しいが、年配者にも気に入られる素朴な音色」と話す。
 池田代表は「年に一度は発表の場がないと度胸がつかないと思い回を重ねた。土笛が縁で出会い、小さな節目を迎えた。10周年はメセナホールで開こう」とあいさつした。
 桜井顧問は「土笛に寄せる思いは1年目も5年目も同じ」と活動をたたえた。千村さんに感謝状を贈った。
 1期生の山岸咲絵さんは取材に「誰もやっていない須坂の楽器にひかれ、仲間がいるから続けて来れた」。同じく田村加奈子さんは「演奏者と音が一つになった時は良かったと思う」と応えた。
 演奏は、母子での発表や夫のギター伴奏に合わせたり、曲目にまつわるエピソードを紹介したり、思いも語った。中国語で幾久しくを意味する「蛍の光」の演奏者は「友情がいつまでも続きますように」と願った。5周年記念誌も配布した。

2013-12-14 07:00 am by 須坂新聞 - 1 コメント



?澤勇吉 @ 2019-09-05 04:55 pm

素晴らしい活動をされていますね。写真をあとでゆっくり見たいと思いま

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