感動を体験する機会多くつくって〜太田オリオン社長が講演

2013-11-02 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 19日に須坂市メセナホールで開かれた須坂高校創立90周年記念式典に続いて行われた記念講演で、同校21回生でオリオン機械社長の太田哲郎さんが「感動を呼ぶ製品づくりを目指して」と題して話した。失敗を恐れず挑戦することや感動を体験する機会を多くつくること、目標を持って努力することの重要性などを説いた。
 父であり同社創業者の太田三郎さん(旧制中学12回生)は、常に社員に対して新しいものづくりへの挑戦と、やる以上はナンバーワンの製品づくりを訴えたといい、「顧客の支持が得られ、業界に貢献できるナンバーワンになるためには、人の何倍も働き、知恵を出さなければいい製品はできない」と話した。
 しかし、同社が開発した製品は失敗と成功の繰り返しで、むしろ失敗の方が多かったとし、「失敗する人ほど成功する確率が高い。チャレンジすることが大事」と強調した。
 また、先代が残した「感動する心を失った人間ほど寂しい者はない。物事に感動する感性を持っている人は人間愛を持っている」という言葉を紹介し、「感動は自分のレベルを上げていく上で非常に重要なこと。美しい物は美しいと感動する心を養っていける人間になってほしい」と呼び掛けた。
 仕事の中で感動した体験として、静かさを追求したジェットヒーターが学校の入学式や卒業式で使用され喜ばれたこと、1998年の長野冬季五輪会場で大型スクリーンを暖めるために同社のジェットヒーターが使われたことなどを紹介し、「感動が仕事の中で一番のやりがい。より多くの感動を得るには顧客が想像もしないような製品開発をしなければいけない」とした。
 また「自分で感動をより多く体験する機会をつくることが大事」とし、「できるだけ多くの知らない人と会って話をする機会をつくって。それには旅行がいい。世界は広い。いろんな海外の人と交流するために留学してほしい」と助言した。
 教育についても言及し、時代にマッチした学校教育として、応用力と問題解決能力をつける教育、創造性を高める教育、グローバル化に即した英語力やコミュニケーション能力をつける教育の必要性を説いた。
 最後に尊敬する人物として米大リーグで活躍しているイチロー選手を例に挙げ、「彼は中学時代にしっかりとした目標を持って将来を思い描き、人一倍努力した。目標を持っている人は達成のために必要なことを自主的にやる。皆さんには高い目標、高い志を持って充実した高校3年間を送ってほしい」と呼び掛けた。

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