花火上がってよかった…〜須坂みんなの花火大会

2013-08-03 07:00 am by 須坂新聞

趣味・生活 icon 第26回須坂みんなの花火大会(実行委員会主催)は26日夜、百々川緑地で開かれ、約1,600発が夏の夜空を彩った。この日は大気の状態が不安定で大雨・雷・洪水注意報が出ていたが、雨は開始直後にポツリと来ただけ。オープニングイベント、花火とも予定通り行われ、約3万人が須坂の夏の風物詩を楽しんだ。

 この花火大会は明治時代から続く伝統行事だが、2009年は世界同時不況の影響で中止、翌10年から市民総参加の大会にしようと実行委員会の構成団体を増やし、名称も「蔵の町須坂花火の夕べ」から「須坂みんなの花火大会」に改称して再開、市内全世帯に協賛金の振込用紙付きチラシを配布したり、街頭募金も積極的に行っている。
 今回は花火代となる協賛金として、事業所や団体などから5,609,000円、市民から振り込み用紙で442,000円、街頭募金で122,675円が寄せられ、メッセージ花火の申込金15万円と合わせて、6,323,675円が集まった。予算では協賛金総額を640万円と見込んでおり、98.8%の達成率となった。
 昨年は雨の中での開催で、空高く上がる花火はほとんど見えなかった。以前も雨に降られることが多く、実行委員会では「梅雨明けがより確実な下旬に開催しよう」と、例年よりも開催を1週間遅くした。
 だが、その思いとはうらはらに、開催日前後は午後や夜に雨という日が続き、当日も雨の確率が高い予報。会場では大会関係者が祈るような気持ちで空を見上げていたが、皆の願いが通じて、雨雲が立ちこめることなくオープニングイベントがスタート。須坂東高校ダンス部と天明五閑太鼓が日頃の練習の成果を披露した。
 引き続いて、牧勇男実行委員長(須坂商工会議所会頭)が「笑顔・元気・希望の花火を打ち上げます」と開始宣言。赤ちゃん誕生や米寿を祝ったり、企業PRなどの計8件のメッセージ花火を皮切りに、BGMに合わせた光の芸術ショー「すざかの春」と「蔵の町の花火浪漫」が繰り広げられ、花火が打ち上がるたびに、百々川緑地を埋め尽くした人たちから「わあ、きれい」と大きな歓声と拍手が送られた。
 会社の同僚と訪れた山岡賢太郎さん(長野市)は「昨年は雨で残念だったが、今年はきれいな花火を見ることができてよかった。間近で見るととても迫力があり、煙や音や歓声など臨場感があっていいですね」と喜んでいた。本部席に設置した募金箱には「来年もがんばって」と12,838円が寄せられ、実行委員会では市民の協力に感謝している。
 牧実行委員長は「前日も次の日も大雨で、この日だけ晴れた。注意報が三つも出ている中で、まさに奇跡の開催だった。市民の皆さん、関係する皆さんの思いが雨を振り払ってくれた。観客の皆さんの喜ぶ姿を見て、私たちもうれしく思っている。皆さんに感謝すると共に、来年も一層素晴らしい大会となるよう願っている」と話している。
 また、花火の製造と打ち上げを行った㈲篠原煙火店(須坂市太子町)の篠原茂男さんは取材に「昨年は雨で花火を十分にお見せできなかったので、2年分の思いを込めて須坂の春をイメージした花火を打ち上げさせてもらった。ふるさと須坂での花火は特別。これからも皆さんが元気になる花火を打ち上げていきたい。来年は須坂の夏がテーマ。期待してほしい」と熱い思いを語った。
 花火関連の記事・写真は本紙1面にも掲載。

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