全自衛隊美術展写真の部〜白石匡記さん(須坂市北横町)が防衛大臣賞

2013-03-10 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 防衛省が主催する平成24年度の全自衛隊美術展がこのほど東京都の同省で開かれ、写真の部のうちの家族等の部で、元自衛官の白石匡記(まさのり)さん(75、須坂市北横町)が最高賞の防衛大臣賞に輝いた。作品は一昨年の3月11日に栄村で撮影した「春はそこまで」、翌日に栄村で震度6を記録した県北部地震が発生してこの納屋は崩壊、二度と撮ることのできない貴重な作品となった。

 白石さんは昭和36年に陸上自衛隊に入隊、東京、新潟県高田、長野に赴任し、平成2年3月、長野募集案内所長で退職した。その後は八十二銀行の電算センターや七瀬支店に勤務した。
 自衛隊現役中に広報の仕事として写真を撮る機会もあったが、本格的に始めたのは58歳の時。第二の人生の楽しみとして、市公民館で開講していた初心者教室に入り、基礎から学んだ。現在は県写真連盟の個人会員、二科展写真部長野支部会員として活動している。
 同美術展は2年に1度の開催。絵画・書道・写真の各部門に、それぞれ隊員の部と家族等(家族や元隊員などが対象)の部があり、白石さんは平成20年度にも入選、他の写真展でも数多くの賞に輝いている。
 受賞作品は写真仲間と一緒に栄村に行き、大久保地区で撮影したもの。撮影後まもなく東日本大震災が発生した。白石さんは「まさか撮影直後に東日本大震災が発生し、その翌日に栄村に大災害が起きるとは今でも信じられない。不思議な運命を感じる。復興を願わずにはいられない」と振り返る。
 また、最高賞受賞に関しては「とても驚いたと同時にとてもうれしく思っている。これからも楽しみながら、いろいろなものを撮っていきたい。撮影に協力してくれた女性も元気にしていると聞き安堵している。あの日以来栄村に行っていないので、なるべく早くあいさつに伺いたい」と話している。

2013-03-10 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。