【元旦号特集】「一打一打に魂を込めて」〜須坂市の天明五閑太鼓

2013-01-01 07:01 am by 須坂新聞

趣味・生活 icon 地域の活性化や地域おこしをしようと、須坂市五閑町の有志らで平成17年に結成した天明五閑太鼓(松井弘代表、会員17人)は自らの活動のほか、子どもたちに伝統文化を継承するために、5年前から日野小学校和太鼓教室「日野いずみ太鼓」を支援している。昨年11月、日野地域公民館で開いた地元の文化祭では天明五閑太鼓と日野いずみ太鼓が共演、威勢のいいバチさばきに大きな拍手と声援が送られた。
          ♢
 天明五閑太鼓結成のきっかけは平成14年度にさかのぼる。五閑町ではこの年、神輿と一張の囃子太鼓が導入され、道中太鼓が始まった。以降、毎年の五閑神社秋祭りで小中学生が太鼓を叩いていたが、太鼓が不足して思うように練習ができなかった。そこで、五閑町では17年度に宝くじ助成金を得て太鼓大小11はりを購入。同年に和太鼓愛好会が発足した。指導者で村山町在住の佐藤利彦さんが「世の中を明るくする」意義を込めて「天明五閑太鼓」と名付けた。
          ♢
 天明五閑太鼓では、子どもたちを指導するにあたり、技術の修得と共に人間教育に力を入れている。現在20数人いる子どもたちは練習の前に正座で黙想して心構えをつくり、畳に手をつけて「先輩によろしく、お互いによろしく、太鼓によろしく」と礼をする。練習後も終わりの礼をする。太鼓訓として「地域に密着し演奏を通し貢献していく」「お互いを尊重し和を大切に行動する」「一打一入魂を込め全身全霊で演奏する」など7項目もつくった。
          ♢
 天明五閑太鼓の存在は年々知られるようになり、近隣市町村の文化祭や福祉施設などでの出演機会が増えている。松井代表は「和太鼓は子どもたちが礼儀作法を学ぶと共に健全育成を図る上でとても有効。大人も心身の健康と、よりよい地域づくりにつながる。さらに仲間を増やしていきたい」と意気込んでいる。

2013-01-01 07:01 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。