2012-08-05 07:00 am by 須坂新聞
スイスの保養地ダボスに世界各国の指導者が集まり、意見交換する「ダボス会議」にならって、須坂市峰の原高原に隣接する菅平高原にもダボスという地名があることから、須坂市民有志が仮称「信州峰の原ダボス会議」を立ち上げ、7月28・29日、峰の原高原にある菅平グリーンゴルフ内の施設で会合を開いて、正式に会を発足させた。
会合では、発起人代表の中野博勝さん(中町、綿幸社長)が「避暑地として爽やかなこの地で、夢やアイデアを忌憚なく語り合い、地域や人が元気になるような活動や情報発信をしていきましょう」と会の趣旨を説明。参加した約30人が地域への思いや人生の来し方などを語り合い、今後正式な組織として活動し、来夏に第1回を開くことを決めた。
この日は中野さんの小学校の同級生で、現在NTT都市開発(株)副社長の牧貞夫さん(須坂市横町出身)が「グローバルビジネスから学んだこと」をテーマに講演した。牧さんは今年6月までNTTコミュニケーションズ副社長を務め、直近の4年間だけでも78回海外に出張した国際派。持参した北海道を中心とした地図を示しながら「グローバル企業に本社がどこという概念はない。グローバル企業になるには日本企業を止めること。これからは東京中心主義ではダメ。地方にも大いなる可能性がある」と指摘した。
さらに「日本の常識は世界の非常識。今までの日本の常識を疑う必要がある。リセットをためらうな」「従来のやり方を墨守することは衰退の道。イノベーション、あるいは新しいやり方こそが日本の再生、地方の活性化につながる」「資源も財政の余力もない状況で、教育、人材育成こそ最大にして唯一の投資機会」「グローバル化を進めよ。明治維新や第二次大戦後の奇跡・発展は『和魂洋才』の賜物だった」などと語り、参加者は説得力のある言葉の数々を熱心に聞き入っていた。
講演後にはコンサート、パターゴルフ、懇親会、翌日はゴルフや根子岳登山など、芸術やスポーツにも触れ、心身の健康増進や仲間との交流を深めた。
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