2012-06-02 07:00 am by 須坂新聞
遠藤酒造場(遠藤秀三郎社長、須坂市本上町)の「渓流」は先ごろ、平成23酒造年度全国新酒鑑評会(独立行政法人酒類総合研究所・日本酒造組合中央会共催)で4年連続10回目の「金賞」に輝いた。全国から876点が出品され、247点が金賞に。県内は出品61点、金賞は計10点。勝山杜氏は平成4年の就任以来20年目で10回目の全国金賞受賞となった。
新酒は今年1月中旬から下旬にかけて10日ほどで仕込んだ。前回金賞の上を目指し、消費動向も考慮して「今回は味のある酒から軽くてきれいな酒に造りを変えた」(杜氏)。
そのため、こうじ造りはノウハウの新たな蓄積となり「大変気を使った」という。また蔵の改修で断熱効果が高まり、前年と環境が変わり、もろみの温度管理も手探りの状態で挑んだという。
新酒の醸造について勝山杜氏は「原料米の兵庫県産山田錦は扱いづらくはなく、寒さも適し、経過も順調で全般に造りやすかった。全国できき酒をしてみて課題が見えた。より洗練されたものにしていきたい」と語った。
鑑評会は明治44(1911)年から数えて100回目。審査は予審と結審に分かれ、それぞれ別の専門家(予審45人、結審32人)が香りや味など各項目で審査した。総評では酒造りに適した年で酒質がよくそろい、製造技術が一定水準以上に達していたと記された。
4年連続金賞について、遠藤社長は「連続でいい酒ができたのは蔵人の技術力の結集で努力が報われた。原料米や天候の違いを克服しての金賞は難しく、名誉なこと」と話す。
蔵人はほかに徳竹寿平さん、高野伸(しん)さん、高山知大(ともひろ)さん。
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