屋代線廃止を惜しむ〜各地から記念乗車や撮影に

2012-03-17 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 長野電鉄屋代線(屋代駅〜須坂駅)は、今月末の廃止まで2週間となった。週末を中心に、廃線を惜しむ多くの人が訪れて、駅舎や沿線で記念撮影したり、乗車するなどしている。運行最終日の31日には、長野市若穂地区や須坂市幸高町の住民がさよならイベントを開き、感謝や別れを告げる。
 綿内小では学年ごとに綿内駅の掃除や、記念撮影をしたり、通過する列車を見送るなどした。
 11日の信濃川田駅はカメラを構える愛好家や家族連れなどでにぎわった。同駅や綿内駅は大正11(1922)年の開業当初からの木造駅舎が残り、人気スポットとなっている。列車にも多くの人が乗車し、午後2時36分の屋代行き2両編成は、座席に座れず立ったままの人もいて混雑していた。
 会社員の志賀雅史さん(32、東京都)は「レトロな木造駅舎が好きで、定期的に撮影に来ている。リンゴ畑や桜など四季折々の風景もきれいで乗車するのも好き。走らなくなるのは残念」と話した。
 若穂地区住民自治協議会では「ありがとう屋代線わかほ実行委員会」を立ち上げて、若穂支所で写真・絵画展、綿内駅と川田駅で絵手紙展を開いている。20日には乗車イベントとして、屋代線を利用して千曲市の県立歴史館などを訪ねる。
 31日は午前10時から綿内駅と川田駅で「ファイナルイベント」を開く。綿内駅をメーン会場に、記念式典や若穂中吹奏楽部演奏、若穂幼稚園鼓笛隊、住民の踊り、みこし、歌、太鼓演奏のほか、長電グッズや各種飲食物、農産物の販売、豚汁の振る舞い(数量限定)などがある。臨時列車も停車する予定。
 実行委員長の前角貞夫さんは「大勢に来てもらい、90年間お世話になった屋代線に思いを伝えてもらいたい。悲しむだけでなく、地域を盛り上げるきっかけにもしたい」と話している。
 井上駅のある須坂市幸高町では、24日に屋代線を利用して長野市松代町へ小旅行する。31日は駅前で獅子舞などを行って見送る。
 なお、4月1日からは路線バス「屋代須坂線」が運行される。

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