2011-11-13 07:00 am by 須坂新聞
県立須坂病院は、外来の各科で行っていた「抗がん剤治療」(化学療法)を平成18年7月から専任スタッフによる対応に切り替えた。週1日(木曜)から曜日を拡大し、22年2月からは週5日態勢となっている。外来での化学療法患者は、当初の月20人弱から現在は月60人を超え、3倍ほどの実績だ。
外来化学療法室(南棟7階)の峰村智恵子副看護師長は30日の取材に「化学療法委員会を立ち上げたことで各病棟と外来が連携できている。患者が自宅でも安心して居られるように医師や看護師、薬剤師、栄養科、検査技師、ケースワーカーの全職種が入院中からサポートしている。退院後の外来化学療法は、1時間で済む人や夕方までかかる人などさまざまだが、今後さらに外来でできる人の増加が予想される」と話す。
化学療法はがん治療の一つで、がんの完治や進行の抑制、症状の緩和、延命が目的とされる。
治療中でも「特別な人にならなくていい。その人らしさをサポートしたい」(峰村副師長)と病院祭では「化学療法」コーナーで説明した。
抗がん剤は、増殖するがん細胞に作用するが、種類によっては副作用が現れる。
症状は、自覚的な発熱や吐き気、嘔吐(おうと)、アレルギー反応、血圧低下、呼吸困難、不整脈、便秘、食欲低下、だるさ、口内炎、下痢、脱毛、手足のしびれ、耳鳴りなど。一方、検査などで他覚的に分かるものに骨髄抑制(白血球・血小板減少)、貧血、肝障害、腎障害など。
このうち、脱毛は薬によって抜ける、抜けないがあり、治療が終わると再び生えてきて1年ほどで元に戻るという。3週間目から多いとされるが、同院では業者のカタログからかつらを数点選んで試着し、1週間から10日かぶって自費で購入しているという。
前回の病院祭以降、窓口を一本化し、現在まで1年間に40代から80代までの女性7人が購入した。「自宅で主婦や、外出して活動したり、社会復帰している」という。
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