須坂ごみ問題を考える会が市へ3回目の質問〜4項目で

2011-08-27 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 長野広域連合が建設候補地の須坂市仁礼町区と協議を続ける一般廃棄物最終処分場について、須坂ごみ問題を考える会(越満、斎藤稔、山口長志共同代表)の7人は25日、3回目となる公開質問書(4項目)を須坂市に提出した。今回は応接室で三木市長と懇談した。
 5月21日に仁礼会館で開いた「追加調査結果報告会」で、講師の名誉教授からボーリング調査結果を踏まえて、安全安心な候補地との説明があった際に候補地周辺に指定される状況と発言との食い違いを指摘。また、講師へ候補地の状況を説明しないで住民説明会に臨んだ市の姿勢は、仁礼住民の不安を拡大し、行政不信を一層増大させると指摘した。
 懇談で出席者は「専門家の見解が曖昧だと不安を抱く区民はますます不安になり、何を信じて判断すればいいのか分からなくなる」「学習すればするほど危険な場所」「危険な所へは造らないで」と発言した。
 三木市長は「危ないとの指摘を具体的に教えてほしい。そのためにいろんな調査をお願いしたい。本当に危ないと分かれば選び直しもできる。時間的には厳しいが。多くの人に判断してもらいたい」と反論した。
 出席者は「最終処分場建設反対の会が市へ提出した反対署名も真摯(しんし)に受け止めてほしい。不安な区民に情報も出してほしい」「市民の誰もが出席できる学習会にしてほしい」と要望した。
 回答期限を8月末とする同会に対して市は「間に合わない場合はご容赦を」と述べた。
 質問の要旨は次の通り。
 質問1 (講師の追加調査結果報告会での発言に触れ)講師以外の地質・土砂災害の専門家による分析が必要と思うが、市長はどう考えるか、お答えを。
 質問2 今回の「追加調査結果報告会」(計3回)で講師に支払った金額は。長野広域連合が支払った場合でも、候補地選定の責任が須坂市、高山村にある以上、市長からお答えを。
 質問3 (追加調査結果の)報告書の柱状図を見ると、岩盤良好度が非常に悪いとされる「RQD0〜25」の層が、ナンバー1では深さ11.5m〜16.5mの間に、ナンバー2では深さ15.5mまで、ナンバー3でも16.5mの所で測定され、この層はマサ状および粘土状を呈するか、クラックが発達していると記されている。
 地中深くのマサあるいは粘土層および発達したクラックと豊富な地下水、さらに各所にみられる法枠の空隙(くうげき)・表層崩壊などの現象をみると、深層崩壊を含む土砂災害の危険性が危惧される。
 最終処分場候補地は、自然災害の危険性のない場所を選定すべきと考えるが、今回のボーリング調査結果について、須坂市として科学的な分析評価を行っていたのであれば、その結果と評価方法を、また、分析評価をしていない場合は、その理由を。
 質問4 4月23日に仁礼町区役員・組幹事・検討委員会対象で行われた、日本工業大学教授小野雄策氏(長野広域連合ごみ施設整備計画等専門委員)の勉強会の内容は公開されていない。たとえ行政側に不利な意見でも、専門家の意見をすべて公開し、公平な判断ができるよう配慮すべきと考える。説明内容を公表しない理由は。

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