上半期の万引〜大人の規範意識も高める取り組みを

2011-07-31 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須高防犯協会連合会傘下で、須高地区の商店主らでつくる須高万引防止対策協議会は夏休みを前にした25日、小学・中学・高校教諭や防犯団体関係者との意見交換会を須坂署で行った。
 冒頭、同署生活安全刑事課から▽万引は6月末日現在で33件(前年同日比4件増)を認知、うち6件で20歳未満の少年を検挙・補導した。話を聞けば、金は持っているが、使うのがもったいないという。規範意識の低下がさらに進んでいる。署としては、当事者に美化活動をさせることで規範意識を高め、仲間に見せ、抑止力を高めたい▽器物損壊や車上狙いなどの街頭犯罪が後を絶たない。お客さんを守るためにも駐車場は明るくして、防犯カメラの設置もお願いしたい。看板で設置を知らせるだけで抑止力になる▽自転車盗の被害者の70%が中高生。うち無施錠が65%にも上る。盗まれた人が盗み返すケースもある。施錠の重要性を呼び掛けてほしい―などの話があった。
 意見交換では、学校側から▽友だちがやろうが誰がやろうが、違法行為を見た時は通報するように指導している。通報(ちくった)したことが悪いようなおかしな論理を作っている。倫理観を高める指導が必要▽万引がわかったら必ず連絡してほしい。指導する場が必要。知らないと一般的な指導で終わってしまう▽テストでカンニングをしたり、友だちの家からゲームを持ってきたり、規範意識の低下は防犯の現場以外にも表れている▽集団になると、気持ちのレベルが低い方へ行ってしまう。集団のあり方を考えていきたい▽規範意識を高めるために「廊下を走らない」など身近なルールを守ることから始めている▽落とし物が多いが、親が見ても分からない。物を大切にする、自分の物は自分で管理する指導が必要―などの報告があった。
 また、コンビニやスーパーなどの商店側からは▽万引をする子どもの低年齢化が進んでいる。役割を分担しているようにも見える▽万引されにくい陳列の方法を考えている▽店と客のコミュニケーションが大事。声掛けを行っている▽子どもを責める前に大人のモラルの欠如が目立つ。まずは大人自身が行動を律してほしい―などの意見が出された。
 同課では「地域全体で犯罪を起こさせない環境づくりを進め、子どもはもちろん、大人の規範意識を高める取り組みも考えていきたい」と話している。

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