【須坂病院】脳神経外科医が非常勤に〜4月から

2011-02-26 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 県立須坂病院の運営協議会(会長・三木市長、委員17人)は先ごろ、本年度2回目を同院で開いた=写真。脳神経外科の医師は現在常勤だが、4月から当分の間、非常勤となることが明らかになった。医師を派遣する大学側の医師数が減り、同院の常勤化が困難になることから、外来診療は木曜午前だけとなる。同科は新棟改築を機に開設され、9年目を迎えている。平成21年度は入院延べ4,086人、外来延べ4,212人、手術37件。本年度は4月から12月まで9カ月間に1日平均10人程度が入院している。
 同院は「現在の患者には不安のないように転院先などで対応をしている。救急体制については長野市民病院や松代総合病院、長野赤十字病院、北信総合病院など周辺の専門病院の協力を得ながらできる限り対応する。常勤医派遣の再開は、大学側の医師充足状況に応じてだが、最優先でお願いし、外来診療日を増やすことや他の大学からの医師招聘(しょうへい)など最大限尽くしたい」と話す。
 12月まで9カ月間の経営状況は、入院収益が前年同期比3億3,000万円増、外来診療収益が7,600万円増など好調で、減価償却費を含む費用を除いた累積損益は約700万円の黒字。医師の増加や内視鏡センターの開設、診療体制の強化、平均在院日数減による回転率や病床利用率向上などが要因とする。
 地方独立行政法人1年目の目標は、入院延べ88,460人(結核除く)▽外来延べ152,695人▽病床利用率77%以上▽紹介率40%▽逆紹介率30%―で現在、入院は目標の95%、外来は90%、紹介率(37.4%)と逆紹介率(23.7%)は下回っているが、利用率は80%で上回る。
 また、独自指標の新外来患者は目標の97%(17,840人)、手術は99%(1,410件)、内視鏡検査は85%(4,019件)、分べんは86%(291件)など。
 独法化により、医療面では医師の確保(内科4人増、産婦人科2人増)▽内視鏡センターの開設▽夕暮れ診療所の開設▽日曜眼科救急診療の開設▽第2駐車場(62台分)の増設▽電子カルテの導入準備▽クレジット収納の導入―を行った。
 課題は、看護師など医療従事者の確保▽市町村・医療機関・保健福祉施設との連携強化▽県立病院間の診療協力体制の充実、須高地域での実証実験、地域連携クリニカルパスの導入▽安全安心な医療の提供▽医療機器の更新―などを挙げた。
 人員の常時採用やテレビ・新聞・雑誌などでの人員募集広報、多様な勤務形態の導入、経営分析ができる経営企画室など柔軟な組織運営が可能になった。また、出来高払いから診療包括評価による支払いに移行し、コストを削減する医療材料の運用にも力を入れる。
 昨年10月から内科の病気を中心に診る「夕暮れ総合診療」(平日午後6時〜7時半)は、1月まで4カ月間に延べ200人、1日当たり2.6人が受診した。
 同じく10月から第2、第4日曜に始めた日曜眼科救急診療は、延べ13人、1日当たり1.9人が受診した。
 院内で開く須高休日緊急診療室は1月末現在、1日当たり49人(一次24.6人、二次24.4人)で前年度を上回っている。

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