【須園6年連続最優秀校に】全国造園デザインコンクール

2011-02-06 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 須坂園芸高校はこのほど開かれた第37回全国造園デザインコンクール(日本造園建設業協会主催)で、一般や大学生に交じって、6つある特別賞のうち、5つを受賞する活躍をみせた。大会最高賞の「国土交通大臣賞」に野口恵理さん(3年、長野市)が選ばれた。園芸高生の受賞は2年連続。同校からは7人が入賞し、高校の部で最も優れた学校に贈られる「文部科学大臣賞」を6年連続で受賞した。
 ほかに、独創性や先進性に優れた「日本造園学会長賞」を加藤春実さん(2年、須坂市相森町)、計画や施工に優れた「日本造園建設業協会長賞」を木藤美知香さん(3年、長野市)、高校の部の最高賞「全国高校造園教育研究協議会長賞」を落合由美子さん(3年、須坂市仁礼町)が受賞。樋口翔子さん(3年、須坂市井上町)、坂田由里香さん(2年、須坂市豊丘上町)が入選、鈴木幸さん(3年、長野市)が佳作となった。
 コンクールは一般、大学、高校の部で▽住宅庭園▽街区公園▽公共的空間▽実習作品―の4部門で作品を募集。合わせて347点(高校生220点)の応募があった。
 野口さんは公共的空間部門で「時を刻む空間」をテーマにデザインした。商業ビルの屋上緑化で、計画地を(1)花時計(2)自然散策(3)リラックス(4)栽培体験―のゾーンに分けて、季節の花や樹木を配置したほか、ビオトープや雨水を利用した小さな水田、菜園などを設けた。壁面にはツル植物で緑のカーテンを作って室内の気温上昇を抑えるようにした。
 野口さんは「ビルの構造や荷重を考えながらデザインした。壁面まで緑化した点が評価されたのでは。今後、屋上緑化は増える。将来は都市計画の仕事をしたい」と話した。
 加藤さんは住宅庭園部門で「家族が快適に過ごす庭」をテーマに家庭菜園を設けたり水質浄化のバイオシステム、ソーラーシステムを導入するなどした。木藤さんは街区公園部門で「街の中のオアシス空間」をテーマに水路を巡らせたり、3つの噴水を設けるなどした。落合さんは実習作品部門で「禅の庭」をテーマに数種類のコケを使うなどして「静寂の境地」を表現した。
 コンピューターを使って図面を描く学校が多い中、同校は基本を重視して全員が手描きした。主に造園クラブの生徒が出品し、正月休み返上で制作に取り組んだという。同校の西沢和平校長は「クラブ長の鈴木さんを中心に皆で頑張った成果。臥竜公園での松枯れ対策や桜の樹勢回復作業などを通してフィールドワークとして多くのことを勉強し、身に付いたことが作品に大きく役立った。伝統を後輩につなげてほしい」と生徒をたたえた。

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