「自分らしく笑顔で」障害と向き合う冨永さん

2011-01-30 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 不自由な両手のかわりに足を使ってさまざまな創作活動に取り組む「フーちゃん」こと冨永房枝さん(長野市)が24日、高甫小学校(堀込明紀校長、197人)で講演した。「泣いたら次は笑おうよ」と題し、足の指を使ってキーボード演奏をしたり、障害と向き合う日々の生活について話した。
 風邪の高熱が原因で脳性小児まひによる体幹の機能障害となった冨永さんは、「私が話す時、苦しそうに見えるかもしれないけど、苦しくはないから安心してね」と会場を気遣った後、「両手が使えないので、足で何でもできるようになりました。ごはんも食べるし、編み物や料理、それから絵や字も書きます。でも問題がひとつあって…、それは料理の味」とユーモア交じりに話した。足の指で筆をつかみ、「夢をかなえよう」と力いっぱい色紙に文字を書く姿も披露した。
 また、「昔は自分のことが大嫌いで死んでしまおうと思ったこともあるけど、家族や友だち、学校の先生に支えられ、今日まで生きてきた。今は自分のことが好き。皆さんも世界でたった一人しかいない自分を愛し、自分らしく楽しく、笑顔で生きていってほしい」とメッセージを贈った。
 6年の倉嶋織衣さんは「フーちゃんの演奏も話もすばらしくて、障害があることを忘れてしまうほど。私も何か夢が見つかったら、かなえたいと思った」と話していた。
 講演会は、人権や食育、性などにについて学ぶ「生き方を見つめる月間」の一環で開いた。

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