須坂市の参院選投票用紙〜「12多い」から「12足りない」に

2010-07-24 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 参院選(今月11日投開票)の県区須坂市開票区で投票用紙が投票者数を12上回る事態が起きたが、21日、市選挙管理委員会は「事務所に残されている投票用紙を計数したところ、本来あるべき票数より12少ないことが15日に判明した。原因は特定できない」と発表した。20日付で穂刈昭彦選管委員長(米持町)が責任を取って辞任し、21日、山本秀雄新委員長(上町)渡辺武職務代理(田の神町)北原勲委員(南横町)中村義勝委員(東横町)の体制となった。
 県選管から公示前に須坂市へ届いた投票用紙は合計43,500枚。6月23日時点での選挙人名簿登録者は43,035人。期日前投票(6月25日〜7月10日)は在外登録者1人を含む4,842人が行った。投票当日は市内16カ所に有権者数の8割相当分の35,510枚を配布した。
 県から届いた総数から期日前投票と当日配布分を差し引くと3,148枚になるところ、12枚不足していることが15日の委員会での指示により、同日夜、選管事務局職員が行って判明した。
 先週13日の本紙取材で選管事務局は「期日前投票は毎日投票者数と残余枚数を確認していて誤りはなかった。投票当日も投票用紙の二重交付はなく、不審な投票用紙もなかった。(16投票所へ持ち出した票の)残余枚数も合っていた」としたが、15日になって初めて持ち出さなかった事務所内の残りの投票用紙を数え直し、12枚の不足を確認した。
 16日の緊急委員会で再度計数したが12不足は変わらなかった。
 連休明け20日の委員会で穂刈委員長は辞任した。22日に取材に応じ「開票での12多い事態と、その後の12少ない2つの原因は不明だが、選挙を管理執行する上で結果責任は問われる。有権者の信頼を損ねる結果を私としては重く受け止め、決断した」と述べた。
 選管事務局は22日、取材に「16カ所の投票所での投票者数と残余枚数に違いはなかった。開票前に確認し、開票途中でも再度数え直していて合っていた。期日前投票の投票者数と投票用紙の残余枚数も毎日チェックしていて合っていた。残った票の保管に問題はないが、12少ないことについては、分からない、考えられないとしか言いようがない」とする。
 山本新委員長は22日の取材に「開票で12多く、未使用の投票用紙が12足りなかった責任は痛感しているが、原因は不明のまま。市民にご迷惑やご心配をおかけしたが、今後はないよう管理を徹底し、信頼回復につなげたい」と話す。
 22日には県知事選が告示され、来年2月には任期満了に伴う市議会議員選挙が予定される。須坂市選管の信頼回復には、今後の姿勢とともに原因究明が課題として残る。

2010-07-24 07:00 am by 須坂新聞 - 2 コメント



徳竹秋治  @ 2010-07-25 11:16 am

参院選の投票用紙が12多い、とか12少ないとか。後進国ならいざしらず、進取先進の誉れ高き長野県、須坂
市だけでなく県や国の大恥だ。責任者の辞任で幕引きで終わりにするな、徹底的に調査し原因追求し対応策を望
む。全国注視の的になっている。

須坂新聞社編集部 @ 2010-07-25 11:38 am

徳竹秋治様

コメントありがとうございます。

須坂新聞


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