市有線放送が解散を決議〜今月末で業務終了

2010-04-17 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 社団法人須坂市有線放送電話協会(依田伊三郎会長)は8日、JA須高本所アグリホールで第49回通常総会を開いた。総代81人のうち、23人と委任状出席56人の合わせて79人が出席。議長を除く78人全員が今月末で全業務を終了し、解散することを決議した。5人の清算人のほか、市内立町に法律事務所を構える鏡味聖善(かがみ・まさよし)弁護士を代表清算人に選んだ。
 協会は市内で有線放送や有線放送電話などの業務を行う。昭和36年6月に手動式でスタートし、同46年に自動化、平成7年にデジタル方式へ移行した。当初会員約4,000人。現在約1,300人。
 情報伝達の多様化、高度化に伴い、有線電話等の重要度が変化。会員減に歯止めがかからないとして昨年2月から3月にかけて全会員を対象にアンケートを実施した結果、回答率58%で解散すべきと解散も仕方ないを合わせて96%となった。
 昨年の通常総会で解散に向けた準備を進める旨を確認。長期借入金と受託金約4億2,000万円が21年度で完済した。また、インターネット接続サービスのADSLも当初200件超から現在155件と大幅に減少し、役割は一定の使命を終えた、と判断した。
 総会は冒頭のあいさつだけ公開された。終了後、依田会長は「約50年地域に貢献し、情報伝達の業務を続けてきたことに意義がある。アンケートの結果が今の状況。携帯電話の普及やニーズの変化など、世の中のすう勢かと寂しさを感じる。各位のご苦労にねぎらいの言葉をかけたい」と語った。
 平成22年2月期の貸借対照表では、資産は4,198万円余。負債は30万円余(未払い消費税)。正味財産は4,167万円余。基金1億5,708万円余。繰越欠損金1億2,130万円余。当期利益金589万円余。
 正味財産増減計算書(21年3月〜22年2月、損益計算書)では、経常収益が2,825万円余。経常費用が2,235万円余。
 正味財産期末残高(累積赤字)1億1,540万円余について、顧問税理士の土屋貞夫税理士は取材に「収入から経費を引いた毎年の積み重ねの結果。経費の中身は毎年3,500万円以上の減価償却費でデジタル化が大きかった」と話す。
 なお、清算に伴う、会員や協会役員の負担は発生しない。
 5月から清算法人に移行し、2カ月以内に3回以上の官報公告を行い、債務の確定や弁済など行っていく。
 ▽代表清算人 鏡味聖善=弁護士▽清算人 依田伊三郎 黒岩粂蔵 中村邦雄 伊藤征夫 近藤正直=以上協会常務理事

2010-04-17 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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