2010-03-29 07:00 am by 須坂新聞
須坂市本郷町の高齢者総合福祉施設「須坂やすらぎの園」の玄関で暮らす「ネコキチ」(雄・7歳)は、「お手」「おすわり」などをする芸達者な猫。リハビリや食堂に向かう途中、必ず立ち寄るお年寄りも多く、同施設には欠かせない癒やし系アイドルだ。
生後3カ月ごろ、足を負傷し施設付近をさまよっていたところを職員に拾われ、3回の手術を乗り越えた。芸は2年ほど前から教えていたという。日ごろの世話を担当する職員の生駒富子さんは「愛嬌たっぷりのネコキチは、お年寄りの心を和ませ、生活に変化を与えてくれます」。ネコキチとのふれあいが日課の山嵜ふみ子さん(91)は、いつものように膝の上で抱きかかえながら「本当にかわいいねー」。
利用者や家族、職員から、えさ代に―とカンパ金も続々。人々を癒やしながら、自分のえさ代も稼ぐしっかり者のネコキチは今、精いっぱいの恩返しをしている―。
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