【中島ファミリー薬局】マツモトキヨシHDの子会社に

2010-01-09 09:00 am by 須坂新聞

工業・商業 icon 中島ファミリー薬局(須坂市墨坂南一丁目、中島克彦社長)は1日付で、マツモトキヨシホールディングス(HD、千葉県松戸市、吉田雅司社長兼COO)に全株式を譲渡し、完全子会社となった。経営はこれまで通り中島社長が行う。県内外にドラッグストア16店舗を展開。平成17年からマツモトキヨシと業務提携。19年からフランチャイズ契約を結ぶ。業界最大手の同HDは「長野県内シェアの拡大と営業基盤の強化」(同広報室)を狙う。
 中島ファミリー薬局は昭和60年創業。63年設立。従業員は146人(平成21年8月期)で雇用はこれまで通り継続する。売上高36億6,200万円(同)。
 同HDの完全子会社、マツモトキヨシのグループ店舗は全国に
977店舗(昨年11月末現在)。県内は56店舗(同)。同HDの売上高は3,922億6,800万円(21年3月期、連結)。
 株式取得について、同HDは「長野県内は県外競合企業の出店が加速し厳しい環境下。中島ファミリー薬局のグループ化により、甲信越強化を目的に設立したマツモトキヨシ甲信越販売の基盤が強化される」としている。
 個人消費の長期低迷の中、業界は全国的に大手同士の戦いの様相をみせている。
 中島社長は「同HDの松本南海雄会長兼CEOとの出会いがあり、デフレの経済状況下で明るい市場の創造ができない中、ドラッグストアの役割が大きく転換するこのタイミングを逃さず、進化し、より深い店づくりが地域のお客さまにとって必要と考えるに至った。従業員のためにも店を続け、さらに便利な店にしたい」。
 創業以来四半世紀、須坂市に本部を置いて経営している中島社長は「メーカーの支援体制が全く違ってきている。この地域に革新的な店舗を作り、夢を伸ばしてきたが、ドラッグストアの当初の役割は終わった。ゼロから始まったことなので個人経営にこだわりはない。より良い店で買いたいという、多様化するニーズにこたえ、サービスも品ぞろえも深めたい」と話す。
 今後は仕入れ原価が下がり、本部機能など間接部門も削減でき、より効率経営が期待される。また、戦略もグループ一体で立てられ、消費動向を的確にとらえ、販売力強化に結びつくとする。
 昨年6月の改正薬事法により医薬品の買い方が変わったが、「薬剤師の説明下で購入できる一類医薬品の売り上げは落ちてきたが、二類、三類は売りやすくなってきた。須坂市内の店はすべて薬剤師がいる。調剤の売り上げは上がっていて、院外処方せんも増えている」(中島社長)。

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