【総合技術高校】創造工学科を提案

2009-11-15 08:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 須高地域の高校を考える会(荒井清治会長)は4日、市旧上高井郡役所で県教委と懇談した。須商・須園を再編統合し、平成25年以降、市内に新設する総合技術高校について、先ごろ「地域とともに須坂新校を考える懇話会」に示された新しい工業学科を「創造工学科」とする提案の説明を受け、意見交換した。工業系とした理由について、県教委は「農業学科の中のコースとして設置することもできるので柔軟に対応した」と明かした。
 同会は市内4高校同窓会や郡市PTA、市内4中学同窓会、4高校PTA、産業界などが集まり、昨年6月に設立。各種団体などと意見交換し、昨年10月に工業系精密金型学科・メカトロニクス学科の創設など10項目を県教委に提言した。
 県教委は昨年6月の骨子案で「須坂市内の4校を3校に再編統合し、専門学科を含む再編により新たな魅力ある高校を配置」するとした。今年6月に決定した第1期高校再編計画では「須坂市内に工業系を含む総合技術高校の設置」を記述し、事実上同会の提言を取り入れた。
 県教委は「工業系を含む」を、さらに検討し、県工業高校長会でつくる須坂新校設立プロジェクトに依頼し、「地域産業を担う実践的なものづくり人材の育成」を柱に1学級40人ほどの工業学科を提案。先月の第2回新校懇話会で了承された。
 また、須商・須園両校でつくる新校準備委員会での議論とすり合わせ、来年7月ごろまでに意見を集約し、実施計画を決定していく予定だ。そのため、同会に意見を求めた。
 創造工学科は精密機械とメカトロニクスの2コースを設定。①新しいものに積極的に挑戦する②心豊かにものづくりに取り組む―願いを込めた。実習時間を県内最大に確保し、実践的な力をつける。デュアルシステム(産業現場での就業体験と学校授業の併用)を採用し、「身だしなみやマナー、人間関係などの意識がよくなる」(県教委)とした。
 出席した約20人からは「大学進学も可能なすそ野の広い学校を希望する」「農商工のバランスの取れた学校にしてほしい」「生徒が喜んで志望できる学校に」「選択する中学生を巻き込んで考えて」「工業の要望に情報工学もある」「両校の長い伝統を受け継ぎ、実務に強い学校に」など出された。
 荒井会長は「単なる再編統合では発展が望めないと、人材育成を大事に100年先を見据えた高校の創設を願い、その一環で工業科を要望した。ものづくり人材育成都市須坂を全国に発信していきたい」と思いを語った。

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