ダウンタウンの浜ちゃんも食べたそば処とは?

2009-11-02 08:00 am by 須坂新聞

観光 icon 須坂市が毎年収穫の秋に合わせて大都市圏で観光PRや特産品販売を行う「信州須坂ふるさとフェア」は今年で5年目。開催した先々でさまざまな交流が生まれているが、昨年・今年と実施した東京都板橋区の大山ハッピーロード商店街では、イベント会場の真向かいに、須坂市東横町出身の島田和美さん(51・自宅は豊島区南池袋)がそば処「ごん平」を開いており、フェアに参加した市関係者が来場者に同店や島田さんを紹介したり、島田さんも「こんなにうれしいことはありません」と差し入れをするなど、交流を深めている。
 島田さんは島田力さん・愛子さんの長女。長野清泉高から東京の短大に進み、建築設計事務所などに勤めていた。転機が訪れたのは40歳を目前にした頃。そば店経営の知人が健康上の理由で店を続けられなくなり、仕事の合間に店を手伝っていた島田さんに「この店をやってみないか」と白羽の矢が立った。元来「接客が好きで、性格的に向いている」という島田さんは即決、ためらうことなく新しい世界に飛び込んだ。
 開業数年の店を引き継ぎ2代目経営者となった島田さん。前任者の極意を継承しつつ、幅広いニーズに対応できるようセットメニューを増やしたり、カウンターに多種類の唐辛子や自由に食べられるにんにくや漬け物を用意するなど「自分の店づくり」を始めた。店の前に掛かるのれんは相森中学校の同級生、北沢染工場(高橋町)の北沢進さんに依頼、快く引き受けてもらったという。
 店の売りはつゆを関東風と関西風から選べること。そして、注文を受けてから茹でる生そばと揚げる天ぷら。さらに、年中無休で営業時間も朝7時から深夜1時まで「いつでも開いている」こと。引き受けた当初は競合店も多く、苦労の連続だったが、独自の味付けと低価格、きめ細かなサービスと共に、島田さんの気さくで何事にも前向きな人柄も店の雰囲気を明るくし、年々集客力を高めていった。その努力の甲斐あって、今では「立ち食いそば店(実際はカウンター8席)でこんなにおいしいものがこんなに安く、どの時間帯でも食べられる」と幅広い層から支持され、インターネットの立ち食いそば人気ランキングで1位になるなど、知る人ぞ知る人気店となっている。
 最近ではテレビの取材でダウンタウンの浜田雅功さん、西川史子さん、桂米助さんらが訪れ、自らもテレビ朝日の情報番組に「まちの達人」として出演、にんにくのそばつゆ漬けを披露した。このほか、テレビ東京の「出没!アド街ック天国」などにも登場、新聞・雑誌でも数多く取り上げられている。
 島田さんは「店を引き継いであっという間に10年が過ぎました。ここまでやってこられたのも支えていただいた皆さんのおかげ。遠方からわざわざお越しいただいたり、励ましの声を掛けていただいたり、感謝感謝の毎日です。お客様からいただいた元気で、もっとおいしいものが提供できるよう、これからも頑張ります。故郷の皆さん、お近くにいらしたら、ぜひお立ち寄りください」と話している。実家の両親も「自分で選んだ道、頑張って」と応援する。
 店は東武東上線大山駅から徒歩5分、アーケードの商店街の中程にある。メニューは定番の天ぷらそば(430円)からセット物まで50種類を超える。8人のスタッフで切り回しており、島田さんは午後3時過ぎから店に入る。夢は2号店・3号店を出すこと。その夢に向かって、きょうも島田さんの元気な声が来店客の背中を後押しする。同店☎03-3956-6432。

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