4月1日の須高地域の企業、市町村の動き

2009-04-04 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 須高地域の職場にも新しい若者が仲間入りした1日、本紙は採用の多かった企業や市町村を取材した。世界同時不況が地域経済に与える影響は、産業構造によって異なるが、地域や生活全般に計り知れない影響が及んでいるものとみられる。現下の情勢から「変革」や「枠組み転換」「自立」「挑戦」を求める経営者や首長の言の一方、1日も早く職場の戦力にと人づくりを強調する声も目立った。

 鈴木(本社・旭ケ丘工業団地)は1日、本社で入社式を行った。昨秋からの世界的な景気後退の影響で、主力のコネクター用部品などの受注が大幅に減少している。平成21年6月期の連結業績予想は前期比34%減の105億円と厳しい状況。その中で日滝原工場の開設に伴って昨年採用した人数と同数の24人を維持した。
 鈴木教義社長は「大変な時代だからこそ常に改革の精神で、1日も早く即戦力になってほしい。先輩に教わった技術をさらに改良してほしい。努力は必ず成果に出る。感謝と健康第一に頑張って」と期待した。
 新入社員代表の山田健太さん(22、信濃町)は「責任感を持ち、周りに希望を与えられる人材に成長していきます」と決意を述べた。
    ◇
 アスザック(本社・高山村)は、フリーズドライ食品が堅調な関連会社のアスザックフーズを含めて21人を採用した。
 久保正直社長は「100年に一度の不況と言われているが、会社は常に激動の中で苦しみ、もがいてきた。この先も危機はある。経済環境に関係なく、常に自分自身で立つ力を持ち、努力することが必要。自分に枠を設けず、素直な気持ちで前に進んで成長してほしい」と呼びかけた。
 藤沢和法さん(22、高山村松原)は「生まれ育った地元の企業で働けることは喜び。厳しい社会情勢だが、仕事を通して少しでも地域や会社に貢献できるよう、精いっぱい頑張りたい」と意気込みを語った。
    ◇
 小布施町は4月からの幹部職員の異動を見合わせ、7月の組織改編を目指している。市村町長は辞令交付後の訓示で「世界的な不況で町民もさまざまな仕事の中で苦労している。先が見えない中、新しいパラダイムを作り、町民と役場が一体となった新しいまちづくりを進める。皆さんの力を十二分に発揮してほしい」と求めた。
 職員の意識改革にも触れ、「役場の論理を価値としている人はこれを一掃してほしい」と町民のための行政を強調した。
 ことしから人事交流する横浜市の中田宏市長の親書の内容を「より広い視野でものを見て、これまでと違う視点で考える。違う環境を経験した人が必要」と紹介した。
 新規採用は町振興公社4人を含めて7人。
    ◇
 オリオン機械(幸高町)はグループで15人を採用。太田哲郎社長は「一級の製品は一級の社会人から生まれる。周りの人に感謝する心が大切。目的観をきちんと持ってチャレンジ精神で働こう」と呼び掛けた。社員研修は経営理念から製造実習まで半年間行う。
 前田鉄工所(豊丘町)は13人を採用。半谷雅典社長は「両親をはじめ周りの人に感謝のできる人、意欲のある人、あいさつのできる人に」と呼び掛けた。研修は社内で現場研修と訪問客に同行して実地研修を行う。
 ニットー(八重森町)は9人を採用。牧恵一郎社長は「自分で考えて生み出す人材になることを期待する」と話した。研修は自社で。
 須坂市の三木正夫市長は、新規採用職員12人に人事通知書を手渡した。訓示では「職員として採用された皆さんの仕事は、市民や市のことを第一に考える重要な仕事と認識し、自己実現のため喜びも感じてほしい。感謝・感激、興味、工夫、健康・自己管理、コミュニケーション―のかきくけこを大事に」と期待した。
 新規採用職員を代表して北村翔太郎さんは「憲法を守り、全体の奉仕者として誠実公正に職務に励みたい」と宣誓書を朗読した。
 高山村は、健康づくりや医療・福祉の充実のための保健師など2人を採用。久保田勝士村長は「村民のための行政。住民の心の分かる職員になって。前例踏襲ではなく、新しい考え方、意識を持って職務に励んで。今の新鮮な気持ち、初心を忘れずに」と期待した。
 産業振興課に配属された樋口直人さん(24、須坂市坂田町)は「村民の目線に立った仕事を心掛けたい。高山村はワインブドウに力を入れているので少しでも力になりたい」と話した。





2009-04-04 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。