【須坂市】初の行政代執行で看板撤去

2009-02-28 01:00 pm by 須坂新聞

政治・経済 icon 須坂市は24日、市が管理する権五郎川敷地(国道403号沿い井上地籍)にペット火葬場建設反対期成同盟会が昨年夏から設置する看板を、公益を損するとして行政代執行法に基づき撤去した=写真。市は占用許可基準(公益目的に限る)に照らし、認められないと理由を挙げる。期成同盟会の清水勝美会長は「必要な期間許可を得て掲げている。理解が得られず残念。市はもっと強い態度で業者に行政指導してほしい」と訴えた。
 施設建設反対の看板は、井上町区長名(清水勝美区長、当時)で申請され、市は区を公共団体に準じるものとして河川維持管理者の河東土地改良区の同意を得て平成19年7月に占用許可した。
 その後組織された期成同盟会が看板2枚を追加し、事後に市は昨年7月、期成同盟会に許可取り直しを指導。市は「必要な期間に限り許可する」とした。
 「犬猫死体施設」との表現に昨年8月、事業者の愛愁館がペット愛好家の気持ちを踏みにじる。刺激しないで―と市に要望した。
 市は公共物管理条例に基づき、表現内容の修正や移転を指導したが、平行線をたどり、許可権者の市が必要と認める期間が満了したと判断して昨年12月15日付で占用許可取り消しを通知した。1月には条例に基づき除却命令書を、2月2日には行政代執行法の戒告書を送付した。代執行は市では初。職員24人が当たった。
 期成同盟会は今月23日付で異議申し立てを行ったが、市は同日付で棄却した。
 行政代執行を約30人の会員と見守った期成同盟会の清水会長は「周囲の状況から施設の建設場所にはふさわしくなく、トラブルのもとと推測される。他へ移転をお願いしたい。これからも活動は続ける」とする。
 愛愁館の甲田圭社長は「市が公平に見てくれてよかった。昨年12月に市と公害防止協定を結んだ。地域のためによかったと言われる施設を目指し、建設はだいぶ遅れているが粛々と進めたい。オープン前にはマスコミや地元などへ施設を公開したい」と話す。

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