新潟県中越沖地震〜須高で建物被害30件超

2007-07-21 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 震度6強を観測した16日の新潟県中越沖地震は、須高各地でも千曲川流域など地盤の軟らかい地域を中心に住宅一部損壊やブロック塀倒壊などの被害があった。人的被害はなかったが、3年前の中越地震より揺れは大きかったと感じている人が多かった。
 須高で最も被害が大きかった小布施町は19日現在、26世帯で屋根のぐしの崩壊や外壁の崩落・亀裂などの被害を確認した。
 北部の押羽が10世帯、羽場が6世帯=写真1・2、北岡1世帯と被害が集中。千曲川の沖積地で地盤が弱いとの指摘もある。ほかに山王島5世帯、矢島3世帯、大島1世帯。
 被災住民は▽小布施町は震度4の発表だったが、もっと大きく感じた▽携帯が通じなかった。災害時はそれも想定することが大事▽激しく揺れ本棚が倒れかかった▽横に激しく揺れた。雨漏りが心配で修繕してもらった―などと話していた。
 須坂市(震度4)は区長らを通じて15件の被害状況をまとめた。小島町の民家は土蔵にひびが入り、漆喰(しっくい)の土壁がはがれた=写真3。母屋屋根のぐしも壊れ、瓦数枚が落ちた。
 田の神町では住宅ブロック塀(幅7m)が道側に倒れた。同じ通りで庭の石灯籠が倒れた家もあった=写真4。馬場町では大谷石の塀が倒れた。福島町、上町、馬場町では水道管の破裂や漏水が3件あった。
 商工会議所は3階ホールの壁に40cmの亀裂。豊丘小は資料室の土偶(複製)が落ちて破損。シルキーに展示していた中国四平市のシルク刺しゅうの置物も倒れてガラスにひびが入り、台座が壊れた=写真5。
 高山村(震度4)は建物損壊などの直接の被害は確認されていないが、温泉旅館で予約のキャンセルがあり、観光への影響が心配されている。各旅館とも数件程度だが今月末までの予約を中心に、余震を心配してのキャンセルや被災地周辺の人から自粛、延期の申し入れもあったという。
 それぞれホームページなどで安全情報を流しているが、関係者は「風評被害が心配。遠方の人は飯綱町と同じ長野県北部ということで敬遠してしまうかも」と話している。
 農作物は、小布施町矢島のキノコ農家で培養中のブナシメジのビン12万6,000本が崩れ=写真6、このうち8万8,000本に雑菌が入るなどの被害があった。被害額は429万円(県発表)。JA須高や町職員らが協力して16、17日に復旧作業を行った。
 須高地区から被災地へ支援に行く動きも始まった。須坂市職員らは18〜19日、県市長会の要請を受けて飯山市でキノコ農家の復旧作業を手伝った

2007-07-21 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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