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旧上高井郡役所の耐震改修終了〜貸し室や文化の発信拠点に

2007-03-13 07:00 am by 須坂新聞

趣味・生活 icon 　須坂市旧上高井郡役所（常盤町）は耐震改修等工事が終わり、28日午前10時から落成式を開く。テープカットや獅子舞、記念演奏会など計画する。28日〜4月15日（土日開館、午前9時〜午後5時）は、小林創（はじめ）映画コレクションの特別展示。貸し室（有料、午前9時〜午後10時）は4月16日から予定。管理職員は2人体制を予定（市誌編さん準備や文書整理を除く）。
　県内にただ一つ残る郡役所で大正6年に建築され、文化財としての価値が高い。寄せ棟造り、木造2階建て、延べ床面積760平方メートル。外壁はドイツ下見の板張り、基礎は石積み。左右両端壁面はわずかに前方へ突き出し、中央にペジメント（切り妻破風）を付ける手法は、大正前期の公共建築に用いられたバロック様式を示す。
　改修では建築時の意匠に近づけ、使用できる柱や板は使った。洋風建築だが建築時の和瓦を採用した。総事業費は約8,400万円。耐震改修工事は山岸建設。設計監理は須高公共建築設計協同組合。耐震診断・保存調査は信濃伝統建築研究所。
　1階は事務室や市民交流室、市誌編さん・整理室、書庫。2階は多目的ホール、会議室、倉庫。市民ギャラリー・交流の場、蔵の町並みキャンパス事業の拠点、講演会・演奏会用ホール、市誌整理・保存・公開の場などで地域文化の発信を担う。同建物・敷地は県から無償譲渡された。