幸高町/「越智池」以前の姿現す

2006-06-12 12:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市幸高町区公民分館(近藤功分館長)は先ごろ、史跡めぐりで区内を歩いた。郷土史家神林信雄さん(同町)を講師に、小学生と区民が30数人参加した。鮎川扇状地末端に位置し、清流がわき出る水自慢の区。昭和28年ごろまでサケの遡上(そじょう)が見られたという。子供たちが夏の水浴びを楽しんだ越智神社境内の越智池を後世に伝えよう―とかつての少年たちが同日、土や落ち葉、草で覆われた池を清掃した。かつての越智池が現れた。
 呼びかけ人は富岡好雄さん(73)。20年ほど前と6年前に整備し、今回は3回目という。25人が集まり、史跡めぐりの一団がやってくる前に作業を終わらせようと張り切った。重機を使って池の底を掘り、草を除くと弁財天を中心に昔懐かしい風景が広がった。
 富岡さんは「冷蔵庫のなかった昔はナスやキュウリ、トマト、スイカを池に漬けておくと冷たくておいしかった。池は深くて飛び込みもでき、日陰で夏の居心地は最高だった。池の姿が今の子供たちの記憶に残ればうれしい。清掃を継続すれば自分たちの村(幸高村)の神社を大事にする気持ちにもつながる」と話す。
 近藤分館長は「今の生活では難しいが、行事で知った、祈りを込めて生活してきた歴史を大事にしたい」と話す。

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