アサップ十八協同組合が公開講演会

2006-04-24 12:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 富士通長野工場協力会の会員でつくるアサップ(ASAP)十八協同組合(笠原一洋理事長)は12日、シルキーホールで総会記念講演会を開いた。講師に松下電器・協栄会会長で太洋工作所社長の辻隆之氏(大阪市)を招き、一般公開で「我が社のものづくり」を聴いた。昭和14年創立、資本金9,900万円、従業員600人、年商210億円の事業展開や品質管理、現場改善、安全教育など研修した。
 同社は中国製品に対抗するコスト・技術力・開発力で国内に残り、海外展開も進める。大阪市内に事業部(化成品・森小路・堺・開発・鶴見の5つ)を構え、米国、シンガポール、マレーシア、ポルトガルに進出する。
 無線機組立からめっき加工の表面処理へ広げ、主力は亜鉛めっきや樹脂めっき、プラパッケージなどへ移るが、グローバルコスト実現のために品質改善やコスト力強化、快適生産の達成、納期遵守100%、環境改善などに取り組む。「コストは中国の2割削減で折り合える。そのためには24時間稼働や多能工化の推進が必要」と述べた。
 5S(整理・整頓・清潔・清掃・しつけ)を基盤に従業員の衆知を集めて品質・環境・現場経営に徹する。小さな改善運動では月1,000万円の効果を上げ、在庫ゼロ生産、絶対品質での新製品立ち上げ、五感を生かす疑わしい三原則の遵守、設備保全の確立、初期流動不良ゼロ運動、液分析はずれ件数、工程不良をなくすゼロプロジェクト推進など実施している。
 「25年取り組むQCサークルを経営の中心に据え、そこから小さな改善運動が出てきた。従業員が機嫌よく帰るとコストが下がることが肌で分かった。不快適生産報告は有効な原価管理と考えている」と紹介した。
 講演会は蔵の町並みキャンパス推進協議会が共催。市、市観光協会、信州須坂ものづくりプロジェクト、県経営者協会須高支部、須坂工業クラブが後援。約50人が熱心に聴講した。

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