須高をワインブドウの産地に その3

2006-01-07 12:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon自社栽培で良質ワインを
 栽培から醸造までを手掛ける小布施ワイナリー(曽我義雄社長、小布施町押羽)は須高地区に自社農場5ヘクタールを持ち、製造しているワインの約4割をまかなっている。小布施町の農場1.5ヘクタールに加えて、1997年から高山村紫、2003年から須坂市日滝での栽培を本格化した。今後も面積を広げ、100%自社栽培ブドウによるワイン生産を目指している。
 同社では、農場の拡大を検討したところ松川沿いの雁田農場の品質が良かったことから、川を挟んだ向かいの扇状地にあり、農地の確保が比較的容易だった高山や日滝での栽培を始めた。水はけが良く、寒暖の差があり、垣根仕立ての栽培方法にも向いた地形で、栽培醸造責任者の曽我彰彦さんは「色付きが良く、酸が残り、長期熟成に向いたブドウができる」とその適性を話す。
 1942年の生産開始以来、一貫して自社産を含めた国産原料のみでワインを製造してきたが、よりこだわり、自分たちの手で「長野で高級ブドウ品種の栽培から始め、世界レベルのワイン造りをしよう」と、さらに品質を追求して肥料には牛ふんを使い、農薬を極力減らしたブドウ作りを実践している。そのようにしてできたワインは国内外の数々のコンクールで受賞し、高い評価を得ている。
 「ワイン需要は減少傾向にあり、自社でブドウを栽培してワインを造るのはリスクが高いが、良質のワインを目指して自信を持って造っている。須高地区はワインブドウに適した気候や土壌だが、それとともに情熱と高い志を持った人が集まることで産地と成りうるのでは」と話した。

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