須高をワインブドウの産地に

2006-01-03 12:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon栽培希望者が計画を発表
 高山村は先ごろ、村内に農地または予定地があり、ことしからワインブドウの栽培を希望する人を対象に村役場で打ち合わせ会を開いた。高山村と須坂市から12人が出席して計画を発表、ワイナリー関係者らから農地の適性や栽培、販売方法などについて聞いた。
 出席者はそれぞれの農地の場所や面積などを説明した後、関係者を交えて質問や話し合いをした。野菜や果樹を作っている畑を転用する予定などという声に対して、村内でワインブドウを栽培している佐藤宗一さん(中野市)は「肥料などの有機物が過剰に多い土はあまり良くない。ブドウ用の土壌にするには時間がかかる。農地の優先度は土質、標高、緯度の順。手の加わっていない水はけの良いそのままの畑がいい」と答えた。
 ワインブドウは巨峰などに比べると少ない労働量で済むが、栽培面積や出荷量については3ヘクタール以上でないと経営として成り立たせるのは難しいとし、小布施ワイナリーの曽我彰彦さんは「趣味で10ア−ル、20アールでもワイナリーが了承すれば可能だが投資額に見合うかどうか。生産者にとって有益なのか疑問。ワイナリー側も心が痛い」。佐藤さんは「試験栽培して様子を見てもいいのでは」。
 販売や契約について佐藤さんは、組合による一元集荷、多元販売でさまざまな要求に対応できると提案。ココ・ファーム・ワイナリー(足利市)の曽我貴彦さん(小布施町出身)とブルース・ガットラヴさんは「契約先を決めてワイナリーが求めるものを作った方がいい。逆に生産者が作りたいブドウがあれば話し合って決めればいい。農家の顔が見える体制づくりをしないと長続きしないと思う」と話した。
 サンクゼールワイナリーとココ・ファーム・ワイナリーは高山産ブドウ購入の意向を示した。出席した篠原豊さん(三郷)は「予定の畑は難しそうなのでもう一度検討したい。苗や販売の面で協力を得られるようなのでありがたい。具体的な話を聞けて勉強になった」と話した。今後はさらに話し合いを重ねる。なお、村農業委員会では試験栽培することを決めた。

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