災害に強いまちは作れる

2005-12-11 12:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市ボランティア連絡協議会と須坂市社会福祉協議会が主催する「ボランティア・市民活動交流集会」がこのほど、市公民館で開かれ、ボランティアグループや中学生を含む一般市民ら100人を超える人たちが、災害ボランティアをテーマにした講演を聞き、災害救援ボランティアセンター立ち上げの訓練を行った。
 昨年来、全国各地で多くの災害が発生し、現地に災害救援ボランティアセンターが立ち上がったが、地元に準備と経験が足りないと外からの応援者中心の運営になり、長期的な復興活動にマイナスの影響を及ぼす恐れが指摘されているため、災害時にスムーズな対応ができるように企画した。
 講演はNPO法人Vネットぎふ理事長の川上哲也氏が「誰でもできる災害ボランティア活動」と題して行い、災害が起きないまちは作れないが、災害に強いまちは作れるとして「体、金、物、情報、誰でもいろいろな形でボランティアに参加できます」と呼び掛けた。
 訓練は須坂地域を震源とする大地震が発生し、災害対策本部の近くにボランティアセンターを設置したとの想定で、参加者全員が5つの係(ボランティア/マッチング/送り出し・迎え入れ/総務/ニーズ)に分かれて役割や仕事の流れなどを確認した。
 ボランティア係はボランティアや電話を受け付け、人数や内容などを調整して派遣を決めるマッチング係はボランティアへの説明、送り出し・迎え入れ係は救援物資の管理、ボランティアへの貸与、飲料配布、洗い場の管理などを行う。また、総務係は各係の調整、会計、情報発信、物資受け付け、外部との連携、ニーズ係は被災者からの直接または電話での相談などが役割となる。
 訓練に参加した人は大半が初めての経験で、専門家のアドバイスを受けながら、それぞれの任務を確かめていた。この訓練を経て、社協の個人ボランティア(災害ボランティア)への登録に名乗り出た人もおり、社協では「参加者の皆さんは災害はいつ起きるか分からないではなく、必ず起きるという認識で訓練に取り組んでいました。個人ボランティアに登録していただいた方もおり、ありがたいこと。万が一の時この経験を生かしていきたい」と話している。
 なお、当日配布された資料では災害ボランティアの心得として▽被災者の立場に立った活動をしよう▽地域住民の自立をサポートしよう▽指示待ちではなく自分で考えて行動しよう▽自分の健康管理をして無理のない活動をしよう▽危険なことはせず自分自身を守ろう▽集団行動のルールを守ろう▽自分の宿泊場所・食料・情報手段を事前に確保しよう―の7項目を挙げている。

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